後に繋がるレースへ
桜花賞への最終ステップとして、04年ダンスインザムード、06年キストゥヘヴンのように間に合った桜花賞を勝ってしまう馬もいる。
02年のスマイルトゥモロー、05年シーザリオ、10年サンテミリオンのようにオークスへの足がかりをつかむ馬がいる年もある。
だが、すでにクラシック候補生が大きく抜け出していて、しばらくすると多くの人びとが忘れてしまうようなフラワーカップもある。
今年は、メジャーエンブレム、シンハライト、ジュエラーなどのトップグループが強力なので、春のクラシックには関係しないG3の年かもしれない。でも、先のありそうな
エンジェルフェイス(全姉レディアルバローザ、半姉キャトルフィーユ)、
ギモーヴ(カレンミロティックの姉の仔)、
ルフォール(ステイゴールド、ショウナンパンドラの一族)、
ヴィブロス(ヴィルシーナの全妹)、
アオイサンシャイン(父ダイワメジャーの大型馬)あたりがここで頭角を現すと、たとえば昨年の勝ち馬アルビアーノ(次週の高松宮記念出走予定)のように、のちの重賞路線で活躍し、すぐ忘れられるフラワーカップではないことになるはずである。
先があるかは疑問でも、まだキャリア不足の馬が多い組み合わせとなったので、少々地味だが、
ゲッカコウ(父ロージズインメイ)に期待したい。この組み合わせで得意の途中スパートをかけるのは厳しいが、もう7戦のキャリアを持ち、この中山は連続4回出走の経験がある。前回の1分48秒6は平凡なようだが、同週の古馬1000万も、翌週の1600万下も1分48秒台だから、今季の中山の3歳牝馬とすれば少しも悪くない。
エンジェルフェイスの前回の1分47秒0には大きく見劣るが、あれは桜花賞レコードさえ大きく上回る1分32秒8が記録された、なぜか異常に高速の芝だった今開催の阪神前半の時計。少なくとも馬場差が1秒以上ありそうなので、額面ほどの差はない。
祖母は13人気のオークスでスティルインラブの2着したチューニー。もう7戦しているといっても、早熟系だからバリバリ出走しているわけではない。一戦ごとにパワーアップしているほどタフである。
強敵は、そのエンジェルフェイスと、先がありそうな前出ギモーヴ。穴馬はアオイサンシャインか。