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超豪華メンバー・大阪杯有力馬の仕上がりをチェック!

  • 2016年03月30日(水) 18時00分


一番楽しみにしていたアンビシャスの追い切りですが…

 先週の高松宮記念は◎○△で単勝、馬連、3連単を的中。No.1予想でも買い目を公開していたので、当サイトをご利用の方には多少の貢献ができたかなと思っています。そして、何より出演する競馬予想TV!ではG1回収率が0%だったので、ここで数字を出すことができて、正直、ホッとしています(笑)。数字が出なくなると、奇をてらった印を打ったりした過去が懐かしく思えます。やっぱり長期的に見れば「イイものはイイ」という判断が好結果につながるような気がします。

「イイもの」といえば、今朝30日の追い切りではトレセンニュースでもお伝えしたジュエラー。1週前追い切りということで、手加減なしの目一杯の併せ馬。その結果、自己ベストを更新する時計をマークしましたし、とにかく今の馬体なら攻めて中身を強くする調整に大賛成。これでテンションが極端に上がらないようであれば、更に上の状態にあるはずなので、このあたりは来週いっぱい見守っていかなくてはいけません。

【大阪杯/ラブリーデイ】

 3月1日に栗東へ帰厩していますが、早い段階から仕上がりの良さを感じさせる動きを見せていました。それだけに週を追うごとに良くなるといったことはなく、帰厩した時と大きく変わらない状態。それが個人的に感じているラブリーデイの現状です。

 よって、最終追い切りの動きを見て、すごくいいとかあまり良く見えないといったことはありません。ミッキークイーンとの併せ馬で相手の動きが目立ったという程度で、この馬自身はごく普通に動いたという感じでしょう。もう結果を出しているG1ホースですから、これでよいのでしょうし、次走香港遠征のことを考えると、これ以上仕上げてしまうこともできないでしょう。

ラブリーデイ(3月30日撮影)

ごく普通に動いたという感じのラブリーデイ(3月30日撮影)



【大阪杯/キタサンブラック】

 調教欄を見ていただければお分かりのように、2月末から坂路で時計を出しており、ここまでの調整過程は実に入念。思えば、セントライト記念の最終追い切りでは調整不足が露呈して、最終追い切りを目一杯に速い時計を出さざるをえない状況でしたが、当時とは全く違う調教内容になっています。

 だからといって、これでよかったのかな?と首を捻ってしまったのが、最終追い切り。前方にワンダラーズが先行しての内容でしたが、3コーナーあたりでこのワンダラーズが極端にラップを遅くして、ほとんど馬体を並べるような形に。キタサンブラックもブレーキを踏んだような感じでカーブを回って、最後の直線も気持ち良く走っているようには見えません。その分、最後も相手を突き放すといったところはなく同入。

 セントライト記念も含め、菊花賞、有馬記念の過去3走の最終追い切りと比較しても、今回が一番しっくりこなかったというのが、率直な個人的感想です。

キタサンブラック(3月30日撮影)

過去3走の最終追い切りと比較しても、今回が一番しっくりこなかったキタサンブラック(3月30日撮影)



【大阪杯/アンビシャス】

 前走後の馬体が張り、毛艶ともに目立っていて、画像を撮影する火曜日に間近で馬を見ることが本当に楽しみでした。この画像を撮影した3月29日も非常にいい雰囲気だったので、最終追い切りでどんな動きを見せてくれるか。30日の追い切りでは一番楽しみにしていた追い切りといってもよいでしょう。

 わくわくしてしまったからなのか、正直、思ったほど弾けなかったというのが、最終追い切りの印象。プレスアテンションとの併せ馬で先着したのはよいのですが、3F目で一気にラップが上がって、このままの勢いでゴールまで突き抜けると思いきや、さすがに少し減速してしまいました。全体を見れば、決して悪い内容ではありませんが、人気を承知で本命を打てるほどではないような気もします。

アンビシャス(3月29日撮影)

正直、思ったほど弾けなかったという印象のアンビシャス(3月29日撮影)



【ダービー卿CT/サトノアラジン】

 重賞未勝利ながら、常に人気上位なのはブランド力かも知れませんが、今回ばかりは重賞を獲るに適した舞台ではないでしょうか。昨年の春興Sがびっくりするような強い勝ち方。後方からでも直線でゴボウ抜きした末脚はひと際目立っていました。問題は香港遠征からの休み明けでしょう。

 追い切り内容からは極端に気になるところはありません。坂路とCWを併用して、本数も数多くこなしています。最終追い切りはレヴィンインパクトを追走する内容で、時計は6F85.0〜5F69.7〜4F55.2〜3F39.3〜1F11.7秒。全体が遅い印象もありますが、終いの時計はさすが。少し外へ行きたがるような仕草は気になりましたが、そのあたりはC.ルメール騎手が跨って、確認しているはずですから、レースでの影響はないはず。

サトノアラジン(3月30日撮影)

追い切り内容からは極端に気になるところはないサトノアラジン(3月30日撮影)



【ダービー卿CT/テイエムタイホー】

 京都金杯が2着だったものの、その後の重賞では思うような結果が出せませんでした。東京新聞杯は太目残り、前走小倉大賞典は外枠が響いたと思うので、まだまだ見直すことができると思います。

 中5週ですが、追い切り本数はしっかり。2週前追い切りは終い重点でしたが、1週前追い切り、そして最終追い切りと併せ馬を行い、2週続けて先着。このパターンは5走前のタンザナイトSと同じなので、勝ちパターンの調教といってよいでしょう。もちろん主観的に馬を見ても、申し分ない状態。あとはどんなレース運びができるか。

テイエムタイホー(3月30日撮影)

5走前と同じような勝ちパターンの調教内容といってよいテイエムタイホー(左・3月30日撮影)



◆次走要注意

・3/26 岡崎特別【ウォーターラボ】(3人/6着)

 高速馬場になって、外枠に泣いた1頭でしょう。追い切り状態などは前走時と変わっていませんでしたし、実際にメンバー最速上がりをマークしているので、このクラスでも能力はヒケをとらないことを証明しました。
 この距離を使うなら、最終追い切り場所はCWより坂路の方がいいはず。いずれにせよ、ダブル最速に該当すれば、スプリンターとして、もっと上を目指せます。

[メモ登録用コメント] [芝1200m]ダブル最速に該当すれば勝ち負け

・3/27 3歳未勝利【リベリーターン】(5人/6着)

 トラックのダブル最速に該当したので、馬券総合倶楽部の狙い馬に取り上げましたが、道中の位置取りが後ろすぎて、6着が精一杯。
 しかし、上がりはメンバー最速でしたし、乗り方ひとつで未勝利はあっさりと勝って不思議ない末脚を持っています。

[メモ登録用コメント] [ダート1800m]トラックのダブル最速該当ならなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・大阪杯【ショウナンパンドラ】
 本文、アンビシャスの追い切りで少しがっかりしていると、その数分後に登坂したのが、この馬。前半をガッチリと押さえて、後半2Fをしっかり伸ばす内容。その結果、2F24.7〜1F12.1秒は本当に素晴らしい動きでした。
 道中がスローになりそうな今回のレースですから、前半を我慢して、最後の直線でしっかり脚を使うイメージが湧く最終追い切りだったと思います。
ショウナンパンドラ(3月29日撮影)

本当に素晴らしい動きだったショウナンパンドラ(3月29日撮影)

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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