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マイラーズCの57キロ組

  • 2016年04月19日(火) 12時00分


不思議な傾向がある57キロ組

 四六時中予想を外している身なので手柄話のようなものはほとんど持ち合わせないが、数少ないもののひとつに、昨年のマイラーズCがある。8番人気の◎レッドアリオンが勝ち、3連単は10万円弱という配当だった。

 ならば今年もリピーターでレッドアリオン……と言いたいところだが、同馬は昨年の勝利が影響して57キロ。そのあたりはどうなのだろうか?

 過去10年、牡馬・セン馬の斤量別成績を取ると、以下のようになる。

斤量 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
56kg
[3-4-4-49] 5.0% 18.3% 59 52

57kg
[3-2-3-56] 4.7% 12.5% 53 68

58kg
[4-1-2-12] 21.1% 36.8% 171 91

 賞金別定時代も含まれているが、58キロ背負わされるような馬は逆に妙味があるようだ。ただ今年は不在であり、57キロ組は複勝率だと最も低い。

 ただこの57キロ組、不思議な傾向がある。過去10年前走オープンクラスで1〜5着だった馬は[0-1-1-29]で複勝率6.5%、複回収率76%。それに対し、前走6着以下だった馬は[3-1-2-27]で複勝率18.2%。複回収率は60%と低いが、3勝しているので単回収率は103%となる。

 今年は57キロがレッドアリオンとダノンシャークで、ともに前走は7着。57キロ組の中の買える条件には合致する。まずはこのあたりが予想の糸口になりそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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