緩いペースの公算大
今年の大きな特徴は、過去10年間に5勝を記録し、年齢別成績で断然トップに立っている5歳馬がなぜか1頭も出走してこなかったこと。もうひとつ、もともとリピーターの多いレースではあるが、昨年の「1着馬
レッドアリオン、2着馬
サンライズメジャー、3着馬
フィエロ、4着馬
エキストラエンド、さらに10着馬
クラレント」。5頭もが今年も出走してきたことだ。
昨年のリピーターばかりではない。内から順に、過去【0-1-1-0】の
ダノンシャークは3回目。【0-0-0-2】のクラレントも3回目。【0-0-1-1】のエキストラエンドも3回目。【0-1-1-0】のフィエロが3回目。【1-0-0-1】のレッドアリオンも3度目。【0-1-0-0】のサンライズメジャーが2度目。
過去には11年、12年と2連勝したシルポートが4戦2勝。エキストラエンドの半兄になるローエングリンは5戦2勝の記録があるので、5歳馬のいない今年は、若い4歳馬に注目すると同時に、ベテランのリピーターに要注意なのである。
前半1000m通過「59秒4」の超スローになり、レース上がり「33秒2」=1分32秒6になった昨年の勝ち馬レッドアリオンに今年も注目したい。昨年と同様の緩いペースの公算大だろう。
昨年、レースを先導したサンライズメジャーは今年も四位騎手。ほかに先手を主張しそうな馬は見当たらない。馬群に揉まれると良くないレッドアリオンは、幸い外を引いた。関屋記念制覇も外枠だった同馬、ここまでの全7勝が外寄りの枠から、揉まれずに先行したものなので、予測されるペースも、枠順も好走パターンに入っている。
追い切りでは、同厩舎のベテラン=クラレントに見劣ったが、相手が珍しく動いたためで、レッドアリオン自身は同じレース間隔になった昨年よりむしろ動いている。さらに動き良化の4歳
ダノンリバティと、今度こそのフィエロ、渋い
テイエムイナズマ本線に、スローの大接戦必至なので手広くいく。
東京の「フローラS」は、2000mの外枠を引いてしまった注目馬が多く、波乱必至か。新馬勝ちのあと、休み明けで、男馬相手の共同通信杯を5着しているファイアクリスタルが穴馬。明らかに距離が延びたほうがいいタイプ。2000mなら前半置かれる心配は少ない。