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さらに状態アップ! キタサンブラックの追い切りチェック

  • 2016年04月27日(水) 18時00分


トーホウジャッカルの復調は……

 今週は天皇賞・春。古い話で恐縮ですが、マイネルキッツに◎を打って的中した当時のことは今でも鮮明な記憶として残っています。美浦所属馬でありながら、栗東に滞在してしっかり調教を積んでいただけに自信の本命でしたが、重賞未勝利ということで人気はなし。一発大きな馬券が的中したので、それ以降は狙いすぎで形を崩すかと思いましたが、ウインバリアシオンに◎を打って、3連複が的中した2012年など、馬券相性の良いレースだと自負しています。

 それだけに競馬予想TV! にも出演して、G1回収率を伸ばすことができればベストでしたが、今週も京都競馬場で競馬教室の仕事をさせていただくため、今週も競馬予想TV! はお休み。学生を対象とした教室でしたが、私自身も学ぶことが多い時間になりましたし、バックヤードツアーに行ったことで、芝がやたらと長いことを実感して、マイラーズCは内枠重視でクラレントに◎を打つことができました。

 もちろん、天皇賞・春はNo.1予想で取り上げるつもりなので、印や買い目についてはそちらでご覧ください。とはいえ、よほどのことがないかぎりは現時点で◎が決まっています。

【天皇賞・春/キタサンブラック】

 大阪杯の状態は決して菊花賞や有馬記念には及ばないと思っていましたが、レース展開を考えると、3着は十分可能性があると判断していました。しかし、結果的には1着アンビシャスと接戦になるくらいの力を発揮しています。これは能力なのか、それとも私が前走時の状態判断を誤っていたのか、ここが難しいところ。

 しかし、個人的には今回の方が状態が良いと感じています。それは追い切りでの動きの余裕さ。27日の最終追い切りでも併せ馬の相手に対して、並びかけていく時の動きに楽な感じがあるところがこの馬らしい状態に思えます。

キタサンブラック(4月27日撮影)

今回の方が状態が良いと感じているキタサンブラック(4月27日撮影)



【天皇賞・春/シュヴァルグラン】

 前走、前々走の予想コラムでの印は○でしたが、その理由は追い切りでの動き。併せ馬では遅れるという印象があり、先着したとしても手応えが悪いなど、追い切りを見てしまうとなかなか評価することができない馬でした。しかし、前走のレースを見て「併せ馬で遅れるからこそ長距離に対応する折り合いをつけることができる」と判断しました。

 よって、この中間の併せ馬の遅れは全く気にならず。そう思っていただけに、最終追い切りでもきっと遅れるだろうと思っていましたが、素晴らしい反応を見せて先着。これを見た時にやっぱりこれまで併せ馬で遅れていた時は体に余裕があったことが原因だと思います。つまり、今回は体に余分なところがない分、反応が鋭くなったと分析しています。だからといって、道中でロスするような気性的な激しさがあるわけではありませんし、あとは枠順などの環境が整えば、勝利は目前といった感じです。

シュヴァルグラン(4月27日撮影)

体に余分なところがない分、反応が鋭くなったシュヴァルグラン(4月27日撮影)



【天皇賞・春/サウンズオブアース】

 前走日経賞から担当者が変更。前任者から輸送減りするということを聞いていたこともあって、少し太目につくったら、さほど輸送では減らなかったというのが、前走の体重。よって、この中間は馬体を絞るという目的もありました。しかし、1週前追い切りの時計が遅く、これは陣営にとって誤算。最終追い切りはしっかりと時計を出すことに。

 アンバーグリスキーを追走していましたが、6Fから5Fのラップが遅く、これはどうなんだろうと思いましたが、5Fを過ぎてからはきっちりラップが速くなりました。そのままのペースでゴールまで速いラップを持続させて、大きく先着のゴール。やれば動くタイプだけに、この動きを見せられてしまうと◎を決めていたといっても食指が動きます。

 個人的には昨年の敗因を分析して、枠順のアドバンテージを受けることができるようであれば、こちらを本命にすることも検討しなければいかないのかな、なんて思っています。

サウンズオブアース(4月27日撮影)

この動きを見せられてしまうと食指が動くサウンズオブアース(4月27日撮影)



【天皇賞・春/トーホウジャッカル】

 2014年菊花賞馬。本来なら胸を張って、ここで主役を務めるくらいの存在ですが、前走での敗戦も響いたのか、人気は急降下。それだけに復活があるのかないのか、注目している方も多いことでしょう。個人的には前走阪神大賞典でどの程度走ることができるか、それがここでの扱いを決める材料になりますが、ちょっとだらしないというのが、前走◎を打った感想。

 もちろん、前走の追い切り内容は7割程度だと思っていたので、そこからの上積みはありそう。ただ、他の馬に関しても前走からの上積みはありますし、27日の最終追い切りを見ていても、重い馬場でも相手を弾き飛ばして先着するようなイメージを持っていただけに、やっぱり物足りなさを感じます。

トーホウジャッカル(4月19日撮影)

27日の最終追い切りを見ていても物足りなさを感じるトーホウジャッカル(4月19日撮影)



【天皇賞・春/サトノノブレス】

 2014年に同レースに出走して8着。負けたといっても勝ち馬からは0.5秒差でしたから、決して適性がない舞台ではないと思います。今回はどんなレースを展開するか、その点が馬券に絡むか否かに関係するように思います。

 肝心の状態ですが、これは文句なし。27日の最終追い切りは3頭併せでしたが、前と後ろのプレッシャーも関係なく、きっちりと先着。素晴らしい伸びを見せています。併せ先着はこれだけではなく、中間すべての併せ馬が先着なので、枠順の利を得て、強気の競馬をしてくれれば、十分に勝ち負けしているシーンが思い浮かびます。

サトノノブレス(4月27日撮影)

最終追い切りでは3頭併せできっちりと先着。素晴らしい伸びを見せたサトノノブレス(4月27日撮影)



◆次走要注意

・4/23 彦根S【モンマックス】(15人/14着)

 全く人気がないので、次走も馬券になるのか疑問に思われる方も多いでしょう。しかし、この馬は常にメンバー上位の上がりタイムを使っており、展開さえ向けば、必ず馬券圏内を賑わしてくるはず。
 今回は全く差せない馬場ですから、この着順も仕方なし。次走もトラックのダブル最速に該当すれば、狙ってみたい1頭です。

[メモ登録用コメント] [芝1200m]トラックのダブル最速に該当すれば勝ち負け

・4/24 マイラーズC【サンライズメジャー】(6人/6着)

 昨年2着も今年は掲示板圏外。その理由は外枠に尽きるところだと思います。出たなりでハナに立つならともかく、外枠だと内に寄せていく必要があるので、その際にロスが生じたのでしょう。
 最終追い切りの時計は遅いタイプなので、全く関係ありません。ラスト1Fが最速ラップを踏めるか、あとはローテーションと同じ追い切り本数をこなしているかどうか。これに注意して次走を狙いましょう。

[メモ登録用コメント] [芝1600m以下]追い切り本数がローテと同数で最終追い切り栗東坂路でラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・五泉特別【シセイカスガ】
 休み明けになりますが、DPでの動きは軽快。左回りの芝1400mはベスト条件に思えますし、入れ込み癖があることを思えば、一泊できる新潟はプラス材料になりそうです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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