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一戦ごとに充実のゴールドドリーム/兵庫CS

  • 2016年05月03日(火) 18時00分


◆仕上がりに不安はなさそうだが他馬に付け入る隙があるとすれば…

 中央競馬でも以前に比べれば2歳、3歳のうちからダートの番組が充実してきて、今回出走してきた5頭はいずれもダートで2勝以上。以前であれば芝を使ってダメならダートでという馬が多かったのが、最近ではデビューから一貫してダートを使ってくる馬や、1、2戦のみで芝を見切ってダートに専念するという馬も少なくない。今回のメンバーでも5頭中2頭はデビューからダートのみを使われ、あとの3頭も新馬戦だけで芝をあきらめダートで勝ち上がってきた。

 そうなると地方勢は、たとえばホッカイドウ競馬で2歳時に重賞を勝ち負けしたクラスだとか、地元兵庫勢であれば菊水賞を圧勝してくるクラスでないと上位争いまでは難しい。実際に過去5年でも地方馬が3着以内に入ったのは2011年に2着のホクセツサンデーのみ。残念ながら今年も地方勢は掲示板を確保できるかどうかというところまでだろう。

 デビューから3連勝のゴールドドリームは、一戦ごとに力をつけてきた。今回、ヒヤシンスSから2カ月半ぶりの実戦となるが、栗東の坂路で意欲的に乗り込まれているだけに、仕上がりにも不安はなさそうだ。あとは園田の小回りコースがこなせるかどうかはやってみなければわからない。初戦、2戦目と出遅れているのも気になるところで、他馬に付け入る隙があるとすればそのあたりか。

 ほか4頭では、全日本2歳優駿2着のあとイマイチというレガーロ以外の3頭は、500万クラスで何度か苦戦してようやく勝ち上がったというレベルだけに、よほどの上積みでもない限り真っ向勝負でゴールドドリームを負かすのは容易ではなさそう。相手は、500万条件でも堅実に上位を争っていたイーストオブザサンか、オープンで上位の経験があるケイティブレイブかだが、頭打ちの感じがあるケイティブレイブよりも、前走、直線で前がカベになりながらも快勝という、着差以上に強い勝ち方を見せたイーストオブザサンを相手筆頭にとった。鞍上が、イーストオブザサンは元兵庫の岩田騎手、ケイティブレイブが川原正一騎手ということでは、勝ち負けは別としてもどんなレースを見せるのか楽しみだ。

 さらに3歳になって頭打ち感があるのが、全日本2歳優駿で2着だったレガーロ。全日本2歳優駿を勝ったサウンドスカイがその後はまだ出走がなく、今後はそのレースのレベルも問われそう。

 グランセブルスの前走、直線一気は鮮やかだったが、前が飛ばして展開に恵まれた面もあった。オープン経験馬が相手となるとちょっと厳しそう。

◎ゴールドドリーム
◯イーストオブザサン
▲ケイティブレイブ
△レガーロ
△グランセブルス

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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