勝算ないGIより目一杯実を取る サンライズメジャー買いだ!!/トレセン発秘話
◆「今回の方が疲れも見せず、いい感じできていますよ」
クラレントが先月24日のマイラーズCで11番人気3着と大目標の安田記念に向けて上々のレースぶりを披露した翌週、管理する橋口調教師が発した言葉は「ところでモーリスって香港の後、安田記念に使ってくるんですか?」だった。
当時はまだチャンピオンズマイル(1日)を勝つ前の段階だったが、若きトレーナーには底を見せない快進撃を続ける昨年の年度代表馬が、とてつもない強敵と映ったに違いない。
現在は東京競馬場で着地検査を受けているモーリス。安田記念への出否は五分五分とのことだが、その圧倒的な存在感に橋口調教師のトーンも下がってしまったし、もちろん他のトレーナーからも脅威の声が上がっている。
「ここ2走(ダービー卿CT5着→マイラーズC6着)を見ると、安田記念でどこまでやれるかという気もする。ましてモーリスも出てくるとなると…。昨年はマイラーズC(2着)から安田記念に行ったけど、今年はここを使った後、安田には向かわないつもり」
こんなことを言うのは京王杯SCにサンライズメジャーを出走させる浜田調教師だ。
勝算のないGIよりは目先のGIIで目一杯に実を取りにきた形。安田記念を見据えた休み明けのライバルも少なくない中、ここで勝負をかけにきた意気込みは買える。
「中2週続きになりますけど、関東遠征帰りで体が減っていたダービー卿CTの後より、今回の方が疲れも見せず、いい感じできていますよ」とは担当の小林助手。前走時はキュウ舎にそれなりに取材陣も来ていたようだが、「今回はあまり取材されていませんね。それだけ人気がないんでしょうか」とポツリ。注目度が下がるのは馬券を買う側にしてみれば好都合だ。
マイラーズCは大外枠が響いただけで、内枠に入っていれば“勝ち負けだった”と坂路野郎は思っている。肝心なところでなぜか外枠を引く運のない馬だが、今週こそは馬の後ろで脚をためられる内枠をゲットしてほしいもの。それがかなえば土曜の勝負馬はサンライズメジャーに決まりだ。(栗東の坂路野郎・高岡功)