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人気薄馬が皐月賞を勝った年のダービー

  • 2016年05月24日(火) 12時00分


ダービーの穴馬選びで意識したいこと

 今年の皐月賞は、8番人気・単勝30.9倍のディーマジェスティが優勝した。

 グレード制が導入された84年以降で、単勝15倍以上の馬が皐月賞を制覇したケースは今年を除くと6回。ヤエノムテキ、サニーブライアン、ノーリーズン、ダイワメジャー、ヴィクトリー、キャプテントゥーレの6頭だ。

 御存知の通り、このうちダービーでも馬券に絡んだのはサニーブライアンだけ。ダービーも制覇したが、皐月賞2着馬シルクライトニングは競走除外、同3着馬フジヤマビザンは16着でダービーの馬券には絡めなかった。

 ヤエノムテキの年は皐月賞3着のサクラチヨノオーがダービーに優勝し、皐月賞1、2着馬は馬券に絡まず。ノーリーズンの年も同様(皐月賞3着のタニノギムレットが優勝)。ダイワメジャーの年は皐月賞上位馬全滅。ヴィクトリーの年も全滅。キャプテントゥーレの年も全滅だった(キャプテントゥーレはダービー不出走)。

 皐月賞が荒れる年は展開が作用していることが多く、その結果、ダービーが皐月賞と似た展開になる確率が低い→皐月賞とダービーの好走馬が共通になりづらい、という可能性はないだろうか。

 特にディーマジェスティが4着以下になるシナリオでは、別路線組や皐月賞大敗組が台頭してくる可能性がある。ダービーの穴馬選びは、その線を意識して考えたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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