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超ハイレベル世代の「真の二強」はこの馬だ!/日本ダービー

  • 2016年05月25日(水) 18時00分

■日本ダービー(G1・東京芝2400m)フルゲート18頭/登録23頭


【コース総論】東京芝2400m Cコース使用

・コースの要所!

★1番人気の成績が超優秀。穴は7〜9番人気を狙うのがセオリーのコース。
★内枠有利&外枠不利。馬番1〜6番を引いた馬はかなり有利と考えたい。
★信頼度だけでなく回収率も4角7〜12番手がトップと圧倒的に差し優勢。






 先週のオークスと同コースで開催されるダービー。今週からB→Cコース替わりだが、ここで掲載しているデータの内容はほとんど同じで、「要所」もまったく変わらない。手を抜いているわけではなく(ここ大事)、ダービーという大舞台に向けて、最良のデータを掲載したいが故の話であるので、どうかご容赦いただきたい。

 1番人気が猛烈に強いコースであるのは、先週も解説した通り。実際に、先週日曜日にはフルゲートで2レースが行われたが、オークスが1・2・5人気での決着で、未勝利戦も1・4・3人気での決着と、いずれも人気サイドでの決着である。対照的に絶不調なのがふたケタ人気の超穴馬で、フルゲートで最後に馬券絡みしたのは2月13日の未勝利戦(3着)。それ以前となると、約1年前の青嵐賞までさかのぼる。

 枠番については、ハッキリと内枠優勢。勝率・連対率・複勝率のいずれも、内枠である馬番1〜6番がぶっちぎりの高さを誇っている。内枠は回収率も単複ともに100%オーバーと優秀で、平均人気がもっとも高いにもかかわらず、枠番値もプラス圏。中枠や外枠がダメというわけではないが、内枠のほうがベターであるのは間違いない。

 そして、脚質が差し優勢であるのも、繰り返し強調しておきたいところ。先週のオークスも、最速上がりを使ったシンハライトとチェッキーノのワンツー決着で、上がり3位のジェラシーも、最後方から4着まで追い込んでいる。道中のペースにもよるが、速い上がりを使えることが大きな武器となるのは、最速上がり馬の[19-11-4-12]で勝率41.3%、単勝回収率434%という数字からも明らかだ。

【レース総論】日本ダービー(G1) 過去10年

・レースの要所!

★3番人気以内[9-2-2-17]と1着は人気サイド。穴を狙うなら2〜3着のヒモで。
★馬番1〜6番が強烈なまでの強さ。馬場の影響が大で今年も内枠は軽視禁物。
★コースデータよりも先行勢が健闘も、速い上がりの重要性はやはり高い。
★人気薄は前走内枠だった馬が好成績。キャリア5〜6戦の馬も要チェック。









 1番人気[5-1-1-3]、3番人気以内[9-2-2-17]と、人気サイドの信頼度が非常に高い日本ダービー。人気薄で勝ったのは2010年のエイシンフラッシュくらいのもので、今年も人気馬が勝つ確率は高いと思われる。しかし、平均配当は馬連1万220円、3連複4万2651円と、けっこうな高さ。さすがに13番人気以下ともなると狙いづらいが、何らかの買い材料を抱える12番人気以内であれば、積極的に拾っていくべきだ。

 そして枠番。内枠優勢であるのはコースデータ通りなのだが、Cコース替わりが大きく影響しているのか、馬番1〜6番の信頼度の高さは驚異的である。とくに強烈なのが馬番1〜3番で、トータル[7-2-3-18]で勝率23.3%、連対率30.0%、複勝率40.0%をマーク。人気馬はもちろん人気薄での激走例も多く、今年も目が離せない。

 脚質については、4コーナーを6番手以内で回った馬が[4-6-5-55]と、コースデータよりも先行勢が健闘。これも、馬場が大きく影響していると思われる。というわけで、脚質自体はそう気にする必要ナシだが、速い上がりが使えるかどうかは、徹底的に精査すべき。上がり3F順位が4位以下で勝ったのは、過去10年で2012年のディープブリランテだけ。キレのある末脚なしに、このレースは勝てない。

 ローテは、やはり皐月賞組が優勢。それ以外では、近年は昨年のサトノラーゼン、2013年のキズナなど京都新聞杯組の活躍が目立っている。逆にイマイチなのがNHKマイルCからのローテで、2009年以降は馬券絡みゼロ。皐月賞組、京都新聞杯組、青葉賞組を重視し、それ以外は割り引くのをオススメしたい。

 ちょっと面白いのが、7番人気以下馬に限定した、前走馬番別での成績。人気薄で好走した馬は、なぜか前走で「馬番1〜6番」に入っているケースが非常に多い。対照的に、前走で外枠である馬番13〜18番に入っていた馬は、なんと馬券絡みゼロ。今年だと、アジュールローズ、マウントロブソン、レッドエルディスト、ロードクエストの4頭がアツく、プロフェットとレインボーラインが期待薄となる。因果関係は何もないアノマリー的なデータだが、ここまで偏っているとなると、意外にバカにしたものでもないかも。

 あとは、鞍上が乗り替わって勝った馬が1頭もいないことや、「前走馬体重480キロ以上かつマイナス体重」の馬が高信頼度であること、キャリア5〜6戦の馬が非常に強いことなども、押さえておきたいポイント。サトノダイヤモンド、マカヒキ、リオンディーズという人気馬3頭が、いずれもキャリア4戦であるのは、けっこう気がかりだ。

【馬場&血統総論】



・現在の馬場
 B→Cコース替わり。先週までは差せる馬場だったがアテにはできない。

・天候予測
 金曜日と月曜日に降雨予報も土日は晴れそう。一応は良馬場前提で。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎

 今週からCコース替わりだが、今年は例年と違って、Bコース替わりでもフツーに差せる馬場だった。速い時計が出るのは例年通りだが、今週のCコース替わりでも、いきなりから差せる馬場となる可能性もありそう。こればっかりは蓋を開けてみないと何ともいえないので、いつにもまして土曜日のレースをしっかりチェックしたい。

 血統については、ディープインパクト産駒だけをプラスに評価。以下はステイゴールド、キングカメハメハ、ゼンノロブロイ、ハービンジャーの産駒が横並びといった印象だ。ちょっと気になるのがマンハッタンカフェ産駒で、複勝率は悪くないが勝率ゼロ、連対率8.6%と信頼度はイマイチ。少し割り引いて考えたほうがいいと思われる。

★出走登録馬・総論×各論

 史上空前のハイレベル世代の頂上決戦。もっとも高い評価となったのは、皐月賞の2着馬マカヒキだ。馬格もパワーもある馬だが、ディープ産駒らしく軽いキレを身上とするだけに、東京へのコース替わりは大きなプラス。直線で前がバラけて捌きやすくなるだけでも、皐月賞でディーマジェスティにつけられた差は取り返せるはず。マイナス体重で出走してくるようなら激アツである。

 二番手評価にディーマジェスティ。母父ブライアンズタイムが強く出ている馬で、父似であるマカヒキとは違って、皐月賞では急坂でもグイグイ伸びていた。「三強」に先着した時点で卓越した能力馬であるのは間違いないが、東京替わりでの変わり身がありそうな馬が多いだけに、他の逆転を許す可能性があると判断。それでもやはり、勝ち負けに持ち込めるだけの器だ。

 三番手評価にマウントロブソン。これはリオンディーズもそうだが、皐月賞をあのペースで先行して崩れていないのだから立派なもの。キャリア6戦であることや、前走馬番が5番であることなど、アノマリー系のデータも後押しする。Cコース替わりで前有利の馬場でも発生すれば、さらに期待度アップ。人気薄でもっともアツいのは、この馬だ。

 四番手評価に、青葉賞を制したヴァンキッシュラン。好位追走からアッサリ抜け出すという強い内容で、まだ底を見せていないのも魅力的。前走と同じように好位で流れに乗れれば、上位に食い込める可能性は十分にある。とはいえ「好走はするが勝てない青葉賞組」でもあるので、2〜3着で狙ったほうがいいか。

 五番手評価はスマートオーディン。スローでのキレ味勝負が大得意であるのは、過去の戦績が示す通りだ。ハイペースでの底力勝負になると分が悪いが、流れが想定よりも落ち着くことにでもなれば、この馬の強烈な末脚が炸裂しておかしくないはず。距離実績も十分で、買い材料の多さはかなりのもの。決して侮れない存在といえる。

 以下は、サトノダイヤモンド、リオンディーズ、アジュールローズといった評価順。あとは土曜日の馬場次第、そして枠番がどうなるか次第だ。人気サイドからのヒモ紛れ決着が多いというのは、絶対に忘れてはならない重要なポイント。マカヒキかディーマジェスティから人気薄に流す馬券を、現時点では推奨しておきたい。


■総論×各論・先週の馬券回顧




東京11レース オークス(G1)
1着 03シンハライト
2着 13チェッキーノ
3着 14ビッシュ

……当たらん、マジ当たらん(#^ω^)
上位評価組で2着までキッチリ決まるも、3着のビッシュはノーマーク。そもそも「1番人気と2番人気の組み合わせは安い=買わない」と割り切ったワケで、その時点で何をどう頑張っても当たらないのである。なんかもう、複勝でも買ったほうがいい気がしてきたよママン(諦め)。

※コースデータは2010年、血統データは2013年、レースデータは2006年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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