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逃げる馬と結果にコミットして欲しい馬

  • 2016年06月09日(木) 12時00分


マーメイドSは1人気の人魚、もしくはトップハンデの人魚を見て、危うそうだったら、それを喰らうクラーケン(ダイオウイカ)を探すと決めている。
今年の1人気は予想ではシュンドルボン。そしてトップハンデは56キロで、メイショウマンボとこれまたシュンドルボン。

そうシュンドルボンがトップハンデの1人気になりそうな気配だ。トップハンデの馬が1人気になって、馬券に絡んだことはまだない。

思えば、去年も、週の真ん中の段階では、バウンスシャッセが予想1人気で、トップハンデ(56キロ)だった。
しかし、実人気は5人気だった。ちなみに15着に惨敗した。
はたして、シュンドルボンは実人気でもトップハンデ=1人気になるのであろうか?仮になったとして、過去のトップハンデ=1人気の人魚たち同様に馬券圏外に消えてしまうのだろうか?

ちなみにトップハンデ=2人気の馬は過去に2頭いて、どちらも3着だった。シュンドルボンにはトップハンデ=1人気馬の定石を覆すことを願うよりも、2人気になってくれることを願ったほうが早いかもしれない。

ちなみに予想ではこうだ。
1人気 シュンドルボン 3.2
2人気 ナムラアン   3.9

おっと接戦じゃないか。
シュンドルボンは2人気なら買う。1人気なら買わない。これでいい。

というわけで、今年も1人気を喰らいそうなクラーケンがいるか探してみたい。
自分はクラーケン=ダイオウイカ説を取り、ダイオウイカの棲息すると言われているトワイライトゾーン(中深層)から穴馬を抽出すると3年前に決めた。

以下は3年前の調査結果。

ハンデ戦になって以後の7年で、7人気以下で好走した馬たちを、オッズ順に並べたものだ。

7人気2着 ブロードストリート 12.1
7人気2着 クリスマスキャロル 14.9
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9人気1着 ソリッドプラチナム 19.5
9人気1着 コスモプラチナム 22.1
10人気3着 メルヴェイユドール 28.5
11人気3着 オリエントチャーム 35.8
14人気2着 セラフィックロンプ 37.9
10人気2着 ピースオブラヴ 40.1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
13人気3着 アースシンボル 72.2
12人気1着 トーホウシャイン 116.3

これを見て、穴のトワイライトゾーンは単20倍くらいから、単40倍くらいと想定してみた。
その後どうなったか?

2013年
7人気1着 マルセリーナ 12.4
10人気2着 アグネスワルツ 28.8
2014年
13人気2着 コスモバルバラ 76.6
2015年
8人気1着 シャトーブランシュ 15.6
10人気3着 パワースポット 20.8

3年で2回、単20倍台の馬が好走している。だいたい傾向どおりだ。これを3年前の調査と合体させてみる。

7人気2着 ブロードストリート 12.1
7人気1着 マルセリーナ 12.4
7人気2着 クリスマスキャロル 14.9
8人気1着 シャトーブランシュ 15.6
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9人気1着 ソリッドプラチナム 19.5
10人気3着 パワースポット 20.8
9人気1着 コスモプラチナム 22.1
10人気3着 メルヴェイユドール 28.5
10人気2着 アグネスワルツ 28.8
11人気3着 オリエントチャーム 35.8
14人気2着 セラフィックロンプ 37.9
10人気2着 ピースオブラヴ 40.1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
13人気3着 アースシンボル 72.2
13人気2着 コスモバルバラ 76.6
12人気1着 トーホウシャイン 116.3

トワイライトゾーンからはみ出る馬もいるけれど、概ね穴はトワイライトから出る。
これを今年の予想オッズに当てはめようと思ったけれど、いまはしない。このゾーンは上位人気と比べて、予想の段階では安定感がないから、とんだヌカ喜びで終わることもある。だから今はぐっと我慢。書き出すのはやめておく。

っていうか、今年はマーメイドSで逃げて馬券になる馬について調査報告してみたくなった。なんか面白いからだ。

以下は過去10年の逃げた馬の人気と成績(10年前からハンデ戦になったのでちょーどいい)。

06年
マイネサマンサ 2人気4着 単5.8

07年
シェルズレイ  3人気4着 単4.8

08年
ピースオブラヴ 10人気2着 単40.1

09年
コスモプラチナ 9人気1着 単22.1

10年
セラフィックロンプ 14人気2着 単37.9

11年
ポルカマズルカ 6人気12着 単11.5

12年
アグネスワルツ 4人気8着 単9.8

13年
アグネスワルツ 10人気2着 単28.8

14年
アイムヒアー 1-1-1-2 12人気12着 単32.5
コスモバルバラ2-2-2-1 13人気2着 単76.6

15年
リラヴァティ 2人気8着 単6.9

逃げて馬券になった馬はみんな人気薄。しかもほぼトワイライトゾーンの馬たち。
人気の馬は1頭も馬券になってない。

アグネスワルツは人気で8着に負けて、トワイライトで2着した。
つまり、去年逃げて8着に負けたリラヴァティも今年人気が落ちて、それで逃げれば馬券圏内の可能性もあるってことだ。
リラヴァティの人気は予想ではどのくらいか………おっととっと!
今年は触れないんだった。

でもいい加減触れないと先に進めない!
さあどうしよう。もうしょうがない。
というわけで、今年逃げそうな馬たちを予想オッズを見ながら拾ってみる。

ナムラアン   池添  予想3.9  2人気
リラヴァティ  松若  予想6.6  4人気
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ウインリバティ 松山  予想20.4 8人気
------------------------------------------
ノットフォーマル ―― 予想93.8 14人気
シャイニーガール ―― 予想99.2 15人気

トワイライトゾーンにいそうで、なおかつ逃げそうな馬は、予想の段階ではウインリバティのみ。
リラヴァティは人気だ。
深海にいるノットフォーマルとシャイニーガールがどう浮上してくるかだけど、この2頭はまだ出否も定かではない。仮に出走してきたとしても、この単オッズどおりならば静観でいい。

つまり、今はウインリバティが逃げるか、逃げられるかを考えればいいということだ。

ウインリバティは4走前の阪神2000で、今回と同じ松山騎手で逃げ切っている。ハンデも今回と同じ53キロだった。逃げてもおかしくない。

前走番手で1着したリラヴァティは、ここでも番手か。
前走1800では逃げたナムラアンだけど、2000のここでは少し控えるかもしれない。
人気の2頭が控えてくれれば、逆に逃げは楽になるかもしれない。

というわけで、今年はウインリバティが予想オッズどおりに7人気以下で単20倍くらい〜40倍くらいにいたら、逃げろと願うことにした。

ウインリバティは4走前を逃げ切ってから、いいレースが出来ていない。
エリ女 1-1-1-1 16着 着差1.0
中山牝馬 5-5-7-11 14着 着差0.6
福島牝馬 3-3-3-3 11着 着差0.9

重賞で力が足りなかっただけとも言えるけど、すべてで着差1秒以内。一応踏ん張ったともいえる。阪神で唯一勝ったのが逃げたときでもある。どう考えても逃げるならここだろう。

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マーメイドC注目馬
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ウインリバティ 前記したとおり、7人気以下で単20倍〜単40倍で大注目。単15倍〜単20倍だったら、どうするか?7人気以下ならおまけしてもいいかな?

ヒルノマテーラ 前走パールS組はときどき穴をあける。この馬もトワイライトゾーンにいそうで、差し、もしくは中団系部門では一番気になる存在だ。51キロなのに四位騎手が騎乗しそうなのも心強い。

四位騎手は去年の北海道では52キロにけっこう騎乗していた。夏競馬では52キロに乗れないと3歳牝馬に騎乗しにくくなるからかもしれない。実際、51キロに騎乗するのは去年の札幌(9月5日)以来だ。

その四位騎手が先週日曜の阪神9Rで52キロのラグナグに騎乗して2着した(52キロに騎乗するのも約半年ぶりだ。チャレンジCのマコトブリジャール・12着)。もしかしたら今週のヒルノマテーラのハンデを想定して、早めにライザップしていたのかもしれない。だとしたらヒルノマテーラの結果もコミットされるはず。ああ〜来週、ここで「結果にコミットした」と書きたい! 

シュンドルボンは2人気でナイガシロにしない。

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エプソムC注目馬
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アルバートドック

ルメール騎乗予定が先週の骨折により、誰が鞍上になるか未定になった。

(どうやら三浦騎手になりそうだけど、未定のまま進めてみる)。

でも、須貝厩舎転厩3戦目でルメールを予定していたということに背中を押される。だから、ルメールじゃないとしても、ルメールに依頼する予定だったのだから、それなりのデキにあったと推測して、やっぱり買いたくなる。ルメールじゃないということは、現状空いてる騎手でルメール以上の騎手はいないはずだから、人気は落ちるはず。それならそれでいい。

つまりアルバートドックは誰が騎乗しようとそそられるのだ。

アルバートドックは3歳の秋、神戸新聞杯〜菊花賞という中長距離の王道を走ったけれど、3歳秋以後の勝ち星は芝1800の小倉大賞典のみ。芝1600のリゲルS3着、マイラーズC5着を見ると、1800前後がちょうどいい馬にも思える。

ディープインパクト産牡馬が古馬になって目標にするレースは、
ものすごく強い馬は「ジャパンカップ」、なかなかに強い馬は「マイルチャンピオンシップ」の傾向あり。
(天皇賞秋の選択肢もあるけれど、ペーソスがあるのは断然マイルチャンピオンシップだ。だからあえてずっとそう書いている)

アルバートドックがどこに進もうとしているのか、本当のところはわからないけれど、現状では1800がピッタンコではないかと想定してみたい。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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