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取材する側と取材相手

  • 2016年06月11日(土) 12時00分


より一層のご声援をお願いします!

 先週土曜日の東京・麦秋Sで、人気を集めていたブチコがゲートをくぐり突進、外傷を負ったため、競走除外になってしまいました。

 4月の船橋・マリーンCに続く2戦連続のアクシデント。それに伴う返還金は、前回が総売上の7割強にあたる約3億6000万円、今回はほぼ半分の約9億円に達しました。ブチコの関係者をはじめ、馬券を買っていたファン、さらには主催者など、多くの人たちが泣かされちゃったわけです。

 泣かされちゃった人の中には、われらが「ウイニング競馬」の鷲見玲奈アナもいました。放送をご覧になった方はご存知でしょうが、当日の特集は外見に特徴のある馬。ブチコはその主役でした。

 厩舎を訪れ、ブチコに“スリスリ”されながら(その時にイヤリングが壊れちゃったとのこと)、マリーンCのリベンジに燃える厩務員サンの熱い思いを取材してきた鷲見アナ。勝たせてあげたいという気持ちがいつにも増して強くなっていたようで、生放送中はふだん通りに仕事をこなしていたものの、終わった後はしばらく放心状態に陥り、目を潤ませていたのです。

 取材する側が取材相手にそこまで思い入れを強くしてはいけない、と言われるかもしれません。でも、そういうことってあるんですよね。私も、ここ10年にわたってバドミントン中継の仕事に携わってきましたからよくわかります。

 今度のリオオリンピックに出るのは、まだ無名だった頃から見続けてきた選手がほとんど。これまでの紆余曲折、艱難辛苦を知っているだけに、今はなんとしてもいい結果を出してほしいと願っている次第です。これはもう、取材する側というより、チームメイト、もっと言えば家族や親戚にでもなったような心境。一線を越えちゃっているような気がしています。

 それはさておき、去年1月に鷲見アナが司会席に座って以来、おかげさまで「ウイニング競馬」の視聴率は好調をキープしています。

 そういえば、去年の有馬記念の発走直前、ベランダに立った某大物ゲストを見上げていたゴール前のファンの中から、「鷲見チャ〜ン!」と呼ぶ声が聞こえてきました。テレビ東京の放送席は、ゲストが立った理事長席の1つ下の階にあります。そこに鷲見アナがいるのを見つけて声をかけてくださったわけです。

 私の記憶が正しければ、テレビ東京の競馬担当アナウンサーにそんな声がかかったのはたぶん初めて。鷲見アナは手を振ってそれにこたえていましたが、もちろんそんなシーンを見るのも初めてでした。

 実はそのシーン、今年の皐月賞でも再現されたのです。どうやら“当たり前のこと”になってきたようですね。ファンのみなさんの好感度がアップするのは、鷲見アナにとっても番組にとってもプラスになるはず。みなさん、より一層のご声援をお願いします!

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テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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