負担重量には強いタイプ
クラス再編成が行われたばかりとあって、例年、若い4歳馬の快走が連続している。いま大きく成長中の若さと勢いもあるが、クラス再編成でオープンにとどまった4歳馬は、条件決定賞金が半額に調整されても格下がりがない馬。重賞好走などで積み上げた高い賞金を持っていたランキングの高い力量馬である。
安田記念には、リアルスティール1頭しか出走していなかった。この重賞にも、わずか3頭だけである。実際、
ルージュバックはG1級である。ただ、
アルバートドックと、
ロジチャリスは、条件決定賞金を見ての通り、1975万と、1800万円。もうちょっとで1600万下に格下がりするギリギリの賞金であり、ランキングの高い4歳馬というより、まともな5歳以上馬がいなかったから運に恵まれてここに出走できた、ラッキーホースか。別にハンデ戦ではないから、4歳馬大活躍のパターンに当てはまるかどうか、少し難しいところはある。
4歳馬大活躍が知れ渡っているため、実際の能力より多少とも人気が落ちている面を考慮し、6歳馬
フルーキー(父リダウツチョイスは、ディンヒル直仔)から入りたい。昨年は勝ったエイシンヒカリから0秒2差の4着にとどまったが、この1年間の6戦すべて5着以内に押し上げ、確実にパワーアップしている。今回は58キロが不安視されるが、この1年間57キロ以上で【2-1-1-0】。負担重量には強いタイプである。父はもともとは欧州系の豪州の名種牡馬。輸入馬の母サンデースマイルIIは、英国産のサンデーサイレンス産駒。あえて社台グループが輸入した理由には、牝系は世界の名馬物語に出てくるブサンダ(バックパサーの母)を経て、ラトロアンヌに遡るファミリーであり、現代でも少しも古い牝系ではないからだろう。モーリスの父方に出てくるダイナアクトレスも、甦ったメジロマックイーンの直系祖父メジロアサマも、ラトロアンヌ系だから輸入された牝馬から発展している。
人気割れだから、ゴール前で確実にしぶとく伸びるフルーキーから入りたい。もちろん、相手の主力は4歳馬だが、内田博幸騎手の乗ってきた
エキストラエンド(先週のロゴタイプの父ローエングリンの末弟)、マイペースがありえる
マイネルミラノ、距離短縮の
レコンダイトも抑える。
荒れるマーメイドSは、軽ハンデの伏兵は絡めなければならないが、軸にしたいのは、56キロは別に不利ではない
シュンドルボン。2000mこそベストに近い。