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今週も堅い決着か?

  • 2016年06月14日(火) 12時00分


ユニコーンSも堅い重賞

 先週、エプソムカップは堅い重賞だという、あまり心躍らない原稿を書いて、実際のレース結果も堅かった。そして今週も似たような原稿を書かねばならない。

 ユニコーンSが堅い重賞だからである。

 先週と同様、全馬を均等買いした場合の回収率を参考にしてみよう。過去10年のユニコーンSにおいては単勝34%・複勝62%。標準的な値の70〜80%よりかなり低い。それだけ穴が出ていないことを示す。

 2006年以降の3歳重賞(既に終了しているものは11回分、それ以外は過去10回)ということで比較すると、対象レースが31レースある中で、単勝回収率がこれより低いのは毎日杯、クイーンC、レパードS(ただし7回しか行われていない)だけ。複勝回収率でも下には6レースしかない。

 このようになる背景には、前走で500万条件を勝った馬と、早めに2勝をあげてオープンや交流重賞などで好走していた馬との力量差がある。前者が通用すれば穴になるはずなのだが、実際の成績は[2-1-2-39]でこのグループの回収率は単27%・複32%。連対した3頭は1、2、4番人気で、いずれも前走を0.5秒以上ちぎって勝ってきた馬。このように分かりやすくて人気になる馬がごくたまに来るだけ、なのだ。

 今年の登録馬に前走500万条件勝ち馬は12頭(ここから除外も出る)。一応0.5秒以上の着差をつけてきた馬も3頭いるが、いずれも500万条件で掲示板を外した歴もあるし、どの程度人気になるかは微妙なところ。やはり今年もオープン好走組から入るのが無難なところか。ちなみにオープンといえば、前走オープン特別5着以下の馬は過去10年で[0-0-0-35]。このあたりも、レースが荒れない背景のひとつである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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