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繋がりにくい、天皇賞春→宝塚記念

  • 2016年06月21日(火) 12時00分


「天皇賞春で馬券に絡まなかった馬」のほうが馬券になっている

 宝塚記念は天皇賞春などのGIか、旧金鯱賞・現在は鳴尾記念から来た馬が好走馬のほとんどを占める。ただ、そのうち天皇賞春は、宝塚記念と好走馬を共有しにくい関係にある。

 過去10年の宝塚記念1〜3着馬がその年の天皇賞春に出走していた場合の成績は[2-2-1-6]。つまり、「天皇賞春で馬券に絡まなかった馬」のほうが、「天皇賞春で馬券に絡んだ馬」よりも宝塚記念では馬券になっているということだ。

 [2-2-1-6]というと複勝率では45.5%ということになるが、これは、該当数が5以上ある競走の中で最も低い。ちなみに京都記念100%、阪神大賞典83.3%、旧金鯱賞80.0%、大阪杯60.0%である。

 これを過去20年に拡大しても、事情は変わらない。金鯱賞92.9%、京都記念88.9%、阪神大賞典83.3%、大阪杯57.9%となり、天皇賞春は54.2%でいちばん低い。

 しかも今年の天皇賞春は、内枠か先行馬でないと全くどうにもならないという特殊な競馬だった。それを考えるとなおさら、「天皇賞組については敢えて負け組」という発想が出てくる。

 今年の登録馬のうち、天皇賞春で4着以下だったのはトーホウジャッカル、フェイムゲーム、サトノノブレスの3頭。いずれが来ても配当は伸びそうだし、この3頭の扱いについてはじっくり考えてみたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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