スマートフォン版へ

ハンデを背負っても実績馬重視

  • 2016年06月28日(火) 12時00分


回収率だけを見ると斤量減組が良いように見えるが…

 古馬の芝1200m重賞でハンデ戦というと、今週のCBC賞のほかに北九州記念やシルクロードSがある。

 2006年以降に行われたこれらのレースについて斤量増減別成績を取ると、

種別 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
増減無し
[5-4-8-127] 3.5% 11.8% 30 70

今回増
[12-8-5-56] 14.8% 30.9% 66 73

今回減
[14-19-18-236] 4.9% 17.8% 97 91

 のようになっている。回収率だけを見ると斤量減組が良いように見えるが、これは前走条件戦→当該重賞という使われ方をした馬が穴を出して押し上げた面があり、今回のように前走条件戦1着馬がいない状況では期待しづらい。

 むしろ注目したいのは「今回増」組の勝率・複勝率の高さだ。ハンデを背負う=人気になる馬なので回収率は伸びにくいが、やはりハンデが能力差を埋めきれるものではないということが分かる。また、この組は単勝10倍未満の馬が[12-7-5-28]に対し10倍以上が[0-1-0-28]と取捨が容易。近走の内容が良くてハンデが増えている(昔の名前で背負っているわけではない)馬を取ればよいわけだ。

 実はこの原稿はハンデ発表前に書いているのでどれが該当馬になるかは分からないのだが、実際にはハンデの増減だけでなく「近走に良績のある上位人気馬」という観点で軸馬を選んでいけばよいと思う。

【予想】須田鷹雄の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング