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高配当を狙ってブンブン振り回すべし!/ラジオNIKKEI賞

  • 2016年06月29日(水) 18時00分

■ラジオNIKKEI賞(G3・福島芝1800m)フルゲート16頭/登録19頭


【コース総論】福島芝1800m Aコース使用

・コースの要所!

★人気馬から穴馬までまんべんなく走るコース。注目は10〜12番人気の穴馬。
★枠番の内外による影響はほとんどないが、開幕週だけに内の先行勢有利か。
★圧倒的に先行勢が有利。4角6番手以下から勝つのはイメージ以上に難しい。






 16頭立てにおける平均配当は、単勝1915円、馬連8247円、3連複3万7406円と、かなりの高水準。3連単に至っては、26万8515円という高さである。実際に人気別成績を見ても、人気サイドから超人気薄までまんべんなく走っている印象で、通常であれば勝負にならない13番人気以下も、平気で上位に突っ込んでくる。もっとも妙味がありそうな10〜12番人気など、人気薄を積極的に買うべきコースである。

 次に枠番別成績だが、驚くほどにフラット。内枠である馬番1〜4番が一応はもっとも高信頼度だが、強調するほど強いわけではない。馬場が荒れると外差しがバンバン決まるという特性が、いいカンジで成績の偏りを中和しているのかも。とはいえ、開幕週であることや、週末の天候が崩れそうなことを考えると、多少は内枠有利と考えておいたほうがいいかもしれない。

 脚質別では、ハッキリと先行勢有利。逃げた馬の勝率が24.3%と、4頭に1頭のペースで逃げ切りが発生している計算だ。単勝回収率や複勝回収率の高さも尋常ではなく、イメージ以上に前有利だと考えたほうがよさそう。差せないわけではないが、中団から一気の脚で突き抜けるのは困難なコース。単勝や1着固定の馬券で勝負するならば、必ず先行勢から入るべきだ。

【レース総論】ラジオNIKKEI賞(G3) 福島過去10年(9回)

・レースの要所!

★1番人気が[1-2-1-5]と低信頼度。波乱傾向が強く超人気薄の激走も。
★内枠である馬番1〜4番が好成績。近年の傾向からも内枠重視が正解。
★コースデータ同様に先行勢が圧倒的に有利。後方からでは届かない。
★前走芝2000m戦組や前走NHKマイルC組、前走1番人気馬などが好調。









 1番人気馬がわずか1勝と、豪快にコケまくっているラジオNIKKEI賞。夏のハンデ戦らしい波乱傾向の強さで、平均配当は単勝こそ1004円と控え目だが、馬連1万476円、3連複3万8478円とかなりの高さである。13番人気以下が[0-3-1-32]と4回も馬券に絡んでいるのだから、それも当然か。そうそう順当に決まるレースではないと考えたほうがいい。

 枠番別成績は、フラットだったコースデータとは違って、内枠である馬番1〜4番が好成績。開幕週に行われるようになった2013年以降は、内枠有利の傾向がさらに強まった印象。人気でも穴でも、非常によく走っている。このデータでは、外枠である馬番13〜16番も意外に侮れない成績を残しているが、2013年以降に限れば馬券絡みゼロ。やはり、内枠のほうが有利だと考えるべきだ。

 脚質面はコースデータとまったく同じで、かなり先行有利。道中のペース次第で中団からは差せるが、後方に置かれてしまうと、その時点でアウトといっても過言ではない。そして斤量だが、こちらはハンデ54〜55キロの馬がもっともアテにできそう。今年の登録馬で該当するのは、キャプテンベリー、ゼーヴィント、ナイトオブナイツの3頭だけである。

 あとは、関東馬&関東所属騎手が強いレースであることや、前走芝2000m戦組や前走NHKマイルC組の強さ、「ソコソコ人気の前走1番人気馬」がよく来ることなども、取捨にあたって意識しておきたいポイント。先行力の有無と枠番、人気をしっかり吟味した上で、かなり人気薄の方向に振ったチョイスを心がけたい。

【馬場&血統総論】



・現在の馬場
 開幕週のAコース。絶好の馬場状態で基本的には内&前有利と予測する。

・天候予測
 木曜日から週末にかけて延々と雨マーク。重〜不良での競馬となりそう。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎、ゼンノロブロイ産駒○、ブラックタイド産駒▲

 開幕週のAコースなので、馬場コンディションは当然ながら良好。しかし梅雨時でもあり、木曜日から週末にかけて雨が続く予報であるのは気がかりだ。重〜不良でのレースとなる可能性もあり、そうなれば中団より後ろから差す馬には、かなり厳しい馬場となるはず。血統的にも、ややパワー型の馬を重視したほうがいいと思われる。

 種牡馬別では、連対率25.9%、複勝率40.0%をマークしたディープインパクト産駒が「断然」といえる存在。回収率の高さも、この血統とは思えないほどだ。それ以外では、複勝率の高いゼンノロブロイ産駒と、勝率の高いブラックタイド産駒も、プラス評価の対象とした。逆に、信頼度はソコソコ高いが回収率が猛烈に低いダイワメジャー産駒は、過信禁物か。

★出走登録馬・総論×各論

 ふたケタ人気の大穴が、毎年のように上位に激走するラジオNIKKEI賞。重複登録している馬が多いので正確には読みづらいが、今年もフルゲートに近い頭数での激戦となりそうだ。人気の中心は、この世代のトップクラスと常に張り合ってきたブラックスピネル。果たしてこの馬が信頼できるのかどうかが、最大の争点となりそうである。

 当データ分析は「買うには買うが押さえ程度」と評価。安定して前に行ける脚質や、武豊騎手が継続騎乗予定であることなど、買い材料はそれなりにある。しかし、57キロのハンデを背負って楽に押し切れるとは思えず、軽さが求められる京都のようなコースのほうが向きそうな印象でもある。中途半端なジャッジになるが、1番人気馬が非常に弱いレースでもあり、上位には評価したくない。

 逆に、人気でも買うべきと判断するのがゼーヴィントだ。関東所属騎手が騎乗予定の関東馬で、ハンデ54キロ。さらに、前走で芝2000m戦に出走しており、血統面でもプラス評価が与えられるなど、プラス評価となった項目の多さは随一だ。プリンシパルSでは出遅れて後方からの競馬になったが、本来は好位〜中団で流れに乗れる馬。人気サイドでもっとも信頼できる馬だとジャッジする。

 二番手評価にアップクォーク。こちらも関東所属騎手が騎乗予定の関東馬で、さらに「ソコソコ人気になりそうな前走1番人気馬」でもある。ベーカバド×アグネスタキオンというパワー型の配合も好印象で、久々だった前走を勝ち上がった内容も、なかなか優秀だ。鞍上が継続騎乗予定なのもプラスで、久々を叩かれた上積みにも期待できそう。馬主が絶好調のキャロットファームというのも、追い風となりそうだ。

 人気薄となりそうな馬では、ミライヘノツバサ、キャプテンペリー、ナイトオブナイツ、カープストリーマーの4頭に注目。当日の人気や枠番にもよるが、いずれもこのレースで上位に食い込んできておかしくないプロフィルを備えている。外枠を引いた場合は評価を下げる必要アリだが、内〜中であれば積極的に狙っていきたい。

 あとは、ブラックスピネル、ピックミータッチ、アーバンキッドという評価順。3連複や3連単のフォーメーションで、1列目にゼーヴィントとアップクォークを、2列目に穴馬4頭を置くような馬券を、現在のところイメージしている。せっかくの大荒れレースなのだから、高配当を狙ってブンブン振り回す所存である。


■総論×各論・先週の馬券回顧




阪神11レース 宝塚記念(G1)
1着 16マリアライト
2着 09ドゥラメンテ
3着 03キタサンブラック

3連複2800円的中!

ココの馬券が当たったのいつ以来だ!安いけどうれしい!
上位評価組2頭と圧倒的に1番人気で決まっているんだから、もっとドゥラメンテ絡みを厚めに買うべきだったのかも。とはいえ「できれば飛んでくれ」と思っていたワケで、これは致し方なし。それにしても今年の春G1……堅かったよなあ(遠い目)。

※コースデータと血統データは2012年、レースデータは2006年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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