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ラジオNIKKEI賞、狙ってみても面白い人気薄は?

  • 2016年07月01日(金) 18時00分


◆特に今年はトップハンデ馬の評価がポイント

 ハンデ戦というのは「ハンデが効いて格下タイプが激走する」か「ハンデ差では能力差を埋めきれない」のどちらかになりやすいものだが、ラジオNIKKEI賞というのはその中間のような印象で、なんともややこしい。特に今年はトップハンデ馬の評価がポイントとなる。

 そのトップハンデ、ブラックスピネルは56.5キロかと思いきや57キロだった。重賞2着もちぎって勝ったこともない馬にしてはきっちり背負わされたという印象だ。背負う組の場合、近い時期のレースに好走があれば比較的好走しやすい(以前の好走歴が原因で背負わされる形はダメ)ので気にしないという手もあるが、微妙に重いのも事実。軸にする場合、アタマ固定というよりは3連複の軸として考えていきたい。

 ゼーヴィントは前から残る中である程度詰めてきた前走が好内容。ただ、ラップとしてはこの馬に向くものだっただけに、大きな伸びシロは期待しづらい。今回は人気になりそうだけに、軸候補というよりヒモとして扱いたい。

 アーバンキッドは実績としては十分。むしろ56キロがおいしいと思えるほどでもある。問題は前走の大敗。着差は0.9秒だったがはじめての大きい着順だけに、馬の精神的なダメージがないか気になる。

 ジョルジュサンクは田辺騎手のテン乗りが魅力。ただ前走はブラックスピネルに完敗。1キロのハンデ差で覆せるかどうか。逆に魅力はキャリア。このレースはキャリアの多い馬が健闘している。

 ミライヘノツバサは距離短縮が課題。1800mだと2200mのときのような位置は取れない可能性がある。個人的には今回は厳しい戦いになると見ている。

 ロードヴァンドールも距離短縮なのだがこちらはハナへ行く馬なので、行ききれば活路が見出せる。あとは注文をつけてくる馬がいるかどうか。

 ストーミーシーは逆に距離延長が課題。また、ニュージーランドトロフィーで展開がはまりすぎた面があるので、あのレースが根拠になっての56キロはちょっとしんどいように思える。

 最後に。ラジオNIKKEI賞はたまにとんでもない複穴が出ることがあり、下級条件の負け組がその候補となる。ただ、今年はダートから来たカネノイロしか該当馬がいないので、前走500万条件勝ち組の人気薄を狙っても面白いと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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