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夏の福島競馬に関するデータをいくつか

  • 2016年07月02日(土) 12時00分


夏の福島新馬戦Vの重賞勝ち馬

 今週から福島サマーシリーズがスタート。われわれ「ウイニング競馬」のスタッフ一同は、次の新潟競馬まで、10週間の“出張放送”を続けます。暑さに負けるわけにはいきません!

 今年は北海道新幹線が開業したので、福島と函館をセットにして観戦しようという方もいらっしゃるでしょうね。とにかく、夏競馬を存分に楽しみたいものです。

 では、開幕にあわせて夏の福島競馬に関するデータをいくつかご紹介しましょう。

 この時期の目玉の1つが新馬戦。ここ10年(2006〜15年)の間に、夏の福島の新馬戦を勝って、その後に重賞勝ちを収めた馬は何頭いるでしょう?

 正解は、今のところ、06年クーヴェルチュール=キーンランドC、ピンクカメオ=NHKマイルC、イクスキューズ=クイーンC、07年エフティマイア=新潟2歳S、レオマイスター=ラジオNIKKEI賞、08年アイアムカミノマゴ=阪神牝馬S、12年マイネルホウオウ=NHKマイルC、14年ミュゼエイリアン=毎日杯の計8頭です。クラシックや古馬G1を制した馬はいないものの、NHKマイルC優勝馬を2頭輩出していますから、わりと頑張っているんじゃないでしょうか。

 ちなみに、去年の夏の福島開催では全部で13レースの新馬戦が行われ、すべて違う種牡馬(しかも、ディープインパクト、キングカメハメハ以外)の産駒が勝ち上がりました。ところが、その中に重賞タイトルを獲った馬はまだいません。フラワーC2着のゲッカコウや、先月のホンコンJCTを勝って5戦2勝2着1回3着2回のシャクンタラーあたりにはチャンスがあるかも。頑張ってもらいたいと思います。

 では、ここ3年の福島夏開催での、ディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒の成績はどうだったでしょう?

 まず、ディープインパクト産駒ですが、これは実にコンスタントに好成績を挙げています。13年と14年が、それぞれのべ23頭出走して2勝2、3着各4回と全く同じ数字。去年はのべ29頭出走して4勝、2着4回3着2回でした。去年の4勝はすべて重賞、特別戦でマークしたもので、2着4回のうちの3回も特別戦だったのです。今年も、ディープインパクト産駒が重賞や特別戦に出てきたら狙ってみるといいかもしれません。

 一方、キングカメハメハ産駒は、去年こそのべ29頭が出走して6勝2着4回と活躍しましたが、14年はのべ39頭出走して3勝2着4回3着3回、13年はのべ51頭の出走で3勝2着3回3着1回と、走らないケースのほうが目立ちました。去年も9着以下に負けたのが12回もありましたから、かなりムラがあるようです。夏の福島に限っては、キングカメハメハ産駒を信用しすぎちゃダメってことですかね。

 さぁ、今年はどんなデータが積み重ねられるのか?4週間の福島開催に注目しましょう!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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