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川崎競馬場で夏のナイター競馬を楽しもう!/スパーキングレディーC

  • 2016年07月05日(火) 18時01分

売店の1番人気は「ロジータビール」


 今年20回目を迎えるスパーキングレディーC。1997年に創設され、翌98年からはダートグレード競走となりました。このコラムのマリーンCの回でも書いた通り、古馬牝馬のダートグレード競走は体系がしっかりしているので、一連のレースの好成績馬での決着が多く、過去のレースをしっかりチェックすることが大切。さらに今回のレース結果を今後に繋げるという意味では、今年は川崎競馬場を舞台に同じ距離でJBCレディスクラシックが行われるため、例年以上に見逃せない戦いと言えます。

 その川崎競馬場で1995年から「川崎・スパーキングナイター」という名称で実施されているナイター開催。交通の便が良い立地で、JR川崎駅からは無料バスも運行されているため、平日の仕事帰りでも足を運びやすく、午後6時を過ぎたあたりから会社帰りのお客様の姿も目立ってきます。夏の昼間のギラギラした日差しから解放されるナイター競馬。心地良い夜風に吹かれながら、ビールを片手にレースを楽しむというのもいいですよね。

 そこで場内のお勧めスポットが、2号スタンド1階の「ロジータホール」。今年のお正月開催からリニューアルオープンしたホールで、100インチのモニターとゆったり観覧できる椅子が並び、様々なイベントも行われます。今までも親しまれていた「佐々木竹見ギャラリー」も同じフロア内に新装され、もちろん投票所もすぐ隣にあります。

2号スタンド1階の「ロジータホール」はお勧めのスポット


 過ごしやすく快適な空間に生まれ変わった「ロジータホール」。ホール内にはビール等を販売している売店もあり、お店の1番人気はその名も「ロジータビール」。

 川崎記念や東京大賞典も制した川崎競馬が生んだ名牝ロジータ。その名を冠した「ロジータビール」は、川崎競馬場限定のクラフトビールです。馬名の由来であるユリの花と、主戦ジョッキーだった野崎武司騎手の勝負服をモチーフにした青とピンクで彩られたラベルも注目ポイント。「川崎競馬場でしか飲めないビールを作ろう」と誕生した名物ビールで、ロジータの生産牧場・高瀬牧場さんも快諾してくださったそうです。苦みがある中にもフルーティーな香りが口の中にパッと広がる、飲みやすくて美味しいビール。尚、数量限定のクラフトビールのため、現在のところ川崎競馬の重賞開催日だけの販売となっていますのでご了承ください。

ホール内の売店1番人気は飲みやすくて美味しい「ロジータビール」


 その「ロジータビール」を競馬女性キャスターたちが販売しながら、重賞予想も行うというイベント「女子トーク・ROSITA バル」。競馬ファンのみなさんと、競馬の仕事に携わっている女性陣が「近い距離でレースの話をして盛り上がりましょう」というコンセプトで始まったイベント。以前は1号スタンドで実施していましたが、2号スタンドの改装に伴い、場所をロジータホールに移して続いている意外と(?)回数を重ねているイベントで、私も“典子ママ”として時おり参加させていただいています。もちろん今回のスパーキングレディーカップ当日にも開催されますので、詳しくは川崎競馬のHPをご覧ください。

「女子トーク・ROSITA バル」での予想トークの様子


 さあ、お待たせしました。それでは『第20回スパーキングレディーC』今年の出走メンバーをご紹介しましょう。

11月の大一番・JBCレディスクラシックへ向けて


 人気を集めそうなホワイトフーガ。昨年のJBCレディスクラシックで1番人気サンビスタを相手に5馬身差の圧勝劇を演じ、JpnIホースの仲間入り。今年1月のTCK女王盃も制しています。前走・さきたま杯は5着でしたが、牝馬同士のここなら力上位。斤量58キロは少し気になりますが、川崎は昨年の関東オークスで2.3秒もの着差をつけて圧勝している舞台。このレースの勝ち馬は過去にもトーセンジョウオー、レマーズガール、ラヴェリータと関東オークスを制した馬が活躍しているのも心強い材料。今回、端午S(1着)以来の蛯名正義騎手とのコンビにも注目です。

ホワイトフーガは今年のTCK女王盃を完勝(写真)。川崎では昨年の関東オークスを2.3秒差で大楽勝している(撮影:高橋正和)


 そして今年の関東オークスを快勝した3歳馬、タイニーダンサー。去年のNARグランプリ2歳最優秀牝馬で、エーデルワイス賞、北海道2歳優駿に続いて、ダートグレード競走3勝目を挙げました。JRA移籍後の2戦はどちらもスタート地点が芝のコースだったため、自分の競馬ができなかったことが敗因。関東オークスは本来の力を発揮しての勝利でした。今回、古馬と初対戦となりますが、斤量54キロは魅力。初コンビとなる内田博幸騎手の手綱さばきも見逃せません。

3歳馬タイニーダンサーは初の川崎となった前走の関東オークスを2.1/2馬身差でV(撮影:高橋正和)


 デビュー後しばらくは芝のレースを使っていたヴィータアレグリア。昨年ダートに転向後、徐々に力を付け、500万下、1000万下を連勝して挑んだエンプレス杯で2着に健闘。続くマリーンCで初重賞制覇を果たしました。今年に入っての連対率は100%。ダートグレード競走でまだ底を見せていません。

ここまで4戦連続連対のヴィータアレグリアは前走のマリーンCを勝って臨む(撮影:高橋正和)


 地方馬の注目はブルーチッパー。川崎は去年8月のスパーキングサマーCを制した舞台。暮れの東京シンデレラマイルも勝っている南関東競馬のマイル重賞2勝馬。前々走・マリーンCではヴィータアレグリアの2着。前走・川崎マイラーズは1番人気に推されるも痛恨の出遅れで6着。ダートグレード競走での出走経験が豊富で、サンビスタやトロワボヌールら強い牝馬と戦ってきた地力は魅力。鞍上・森泰斗騎手に戻って、すんなりと自分の競馬ができれば上位争いも夢ではありません。

ブルーチッパーは東京シンデレラマイル(写真)、スパーキングサマーCを勝利しており、南関東のマイル重賞に実績がある(撮影:武田明彦)


 グランダムジャパン2016古馬シーズンの開幕戦でもあるスパーキングレディーC。このあとは8月のブリーダーズゴールドC(門別)、9月のレディスプレリュード(大井)、そして11月の大一番・JBCレディスクラシック(川崎)へと繋がっていくレースです。大注目の女達の戦い、お見逃しなく!

※次回の更新は7月12日(火)の18時。大井競馬場で行われる「ジャパンダートダービー」のコラムをお届けします!



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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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