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マイペースの逃げに持ち込んでケイティブレイブ/ジャパンダートダービー

  • 2016年07月12日(火) 18時00分


◆兵庫チャンピオンシップの再現も可能

 ユニコーンSで一騎打ちとなったゴールドドリームとストロングバローズは、ともにここまでオール連対。2頭の能力が抜けているという見方もできるが、ユニコーンSをパスしたケイティブレイブも差をつけられての敗戦は、芝のデビュー戦と1400mの寒椿賞だけ。兵庫チャンピオンシップは断然人気のゴールドドリームが出遅れたことなどで展開の利が大きかったという見方ができるが、逆にヒヤシンスSや伏竜Sは、先行して早め先頭というケイティブレイブには厳しい展開を強いられたという見方ができる。中央のレースでは実力が拮抗していることもあって、長距離以外は道中でペースが緩むケースが少ない。しかし地方が舞台のレースでは、たとえ交流重賞であっても道中でペースが緩むことが多い。今回、ケイティブレイブにとっては、ほかにこれといった逃げ馬がなく、大外枠に入ったとはいえ1頭が取り消しての12頭立てなら、おそらく競り合うことなく逃げられそう。控えたゴールドドリームとストロングバローズが互いを意識したレースをするなら、兵庫チャンピオンシップの再現も可能ではないかと見て本命とした。

 ゴールドドリーム対ストロングバローズということでは、直接対決は2度あってゴールドドリームが2勝。ただ直接対決ではないものの、中山の伏竜Sでストロングバローズが見せた、内でじっくり構えて直線で抜け出すというレースぶりを、同じ右回りの大井でもという想像はできる。おそらくゴールドドリームが人気になるのだろうが、2頭の能力差はそれほどないと思う。

 中央2勝からの転厩初戦で東京ダービーを制したのがバルダッサーレ。2着との7馬身という着差だけを見れば圧勝だが、2分6秒9というタイムは、東京ダービーの勝ちタイムとしては平均的なもの。あらためてJRA勢のトップクラスとの対戦で実力が試される一戦。

 キョウエイギアは平均ペースで流れた鳳雛Sで接戦を制した。能力的には印上位の馬より劣る感じだが、冒頭にも書いたとおりゆったり息の入る流れになるなら好位を追走して粘り込む可能性は考えられる。

 バルダッサーレ以外の地方勢では、羽田盃を制したタービランスの出走取消は残念だが、その羽田盃の勝ちタイムが過去10年でもっとも遅かったこと、また東京ダービーの2着以下は2分8秒以上タイムがかかっていたことを考えると、今回の地方馬はちょっと厳しい。

◎ケイティブレイブ
◯ゴールドドリーム
▲ストロングバローズ
△バルダッサーレ
△キョウエイギア

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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