「函館記念」挑戦は理にかなっている
波乱の珍しくないこのハンデ重賞は、荒れるとわかっているからみんなが穴馬券を買うが、まだ馬連しかなかった1992年から2001年までの10年間など、8回まで馬連は万馬券だったという歴史がある。そのあと、やや落ち着いた配当の数年間があったが、最近は波乱の歴史が戻り、最近5年、1番人気は【0-0-0-5】。2番人気も【1-0-0-4】である。今年も波乱の可能(危険)性は高い。
1600万下で伸び悩んでいる当時、時計を要した中山2000mで外から一気に差し切った内田博幸騎手(コンビで1戦1勝)と再コンビを組み、初の洋芝の函館に遠征する7歳
ファントムライト(父オペラハウス)から買いたい。
ノーザンFの牝馬に、社台スタリオンSで供用中の種牡馬以外を付けることは少ないが、これは社台グループも軽種馬協会の種牡馬を付ける必要があり、ダイナカールが代表する名牝系に底力(スタミナ)を補強するための意味か。まったくの推測だが、グループの配合流儀から、祖母ダイナカールの父ノーザンテーストにはレディアンジェラの「3×2」のクロスがあるから、ノーザンダンサーの孫のオペラハウスとの配合でこの牝馬の多重クロスが生じるとか、サンデーサイレンスにクロスしているアルマームードも多重クロスになり、表面的にはノーザンダンサーの「3×4」になるとかは全然関係ないと思われる。先代の善哉さんの時代から、牧場経営の長期展望に立つ社台グループは、その産駒が走ればいいというような小手先のクロスは好まないのである。
ダイナカールの牝駒マリーシャンタルにオペラハウスを配されたファントムライトはオープン馬に出世したから一応は成功でも、再三の脚部難や膝の骨折があり、7歳馬ながら【5-5-6-7】。2000mの重賞は【0-1-2-0】。ちょっと詰めが甘いところもあり、まだまだ物足りない成績である。
中山の2000mの勝ち方、オペラハウス産駒、輸入牝馬パロクサイド(父ネヴァーセイダイ)にさかのぼる牝系、洋芝のハンデ重賞、自身は7歳馬、そうは強力馬が出走しない相手関係などを考慮すると、「函館記念」挑戦は理にかなっていると思える。内田博幸騎手(外に回らないと伸びてくれない気性を知っている)を配しての遠征である。買う価値ありだろう。
やっと本格化しつつある4歳
バイガエシ、今年は2番手抜け出しに出そうな
マイネルミラノを本線に、ここは手広くいく。