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本来の力が戻ったケイアイレオーネ/マーキュリーC

  • 2016年07月17日(日) 18時00分


◆55kgならチャンスは十分

 ケイアイレオーネは、大井に転厩したときは南関東限定の重賞くらいはバンバン勝ちまくるのではないかと見ていたのだが、なかなか勝ち切れないレースが多く、前走の大井記念がようやく移籍後の重賞初勝利。とはいえ2走前の準重賞・ブリリアントCが重賞実績のあるムサシキングオーに9馬身差をつけての圧勝。そして大井記念は、クラージュドール、ユーロビートに4馬身差をつけての完勝。しかもそれが58kgを背負ってのもの。いよいよ全盛時の力が戻ってきたと見てよさそう。そして今回、55kgでの出走となればチャンスは十分と見る。それにしても鞍上の的場文男騎手は9月に還暦を迎える。もしここでダートグレードを勝てばたいへんな記録になる。

 マイネルバイカは、昨年の白山大賞典が重賞初勝利で、続くベテルギウスSは、その後に東海Sを勝ってフェブラリーSでも3着というアスカノロマンに2馬身差をつけての快勝は強い競馬だった。年明け後は馬券にからめていないが、川崎記念、佐賀記念はともに4着とはいえまずまずのレース内容。ダイオライト記念では差をつけられたが、長距離戦ゆえ実力差以上に差がついてしまった印象。今回、9歳のソリタリーキング以外は、ダートグレード1、2勝というクラスのメンバーが相手なら、十分チャンスはありそう。

 3年前のこのレースを制して以来勝ち星から遠ざかっているソリタリーキングだが、しかし昨年あたりでも地方のダートグレードで2着3着がたびたび。昨年も58kgを背負って接戦の2着争いを制した。地方ではまず大敗することがなく、7カ月ぶりの実戦でどこまで仕上がっているか。

 昨年の覇者ユーロビートは、押し出される形で△まで。昨年は超スローで流れるところ、向正面で一気に動いた吉原寛人騎手の好判断が光った。

 ストロングサウザーの佐賀記念は、前が速い流れになったところ、中団でうまく脚を溜めて直線で抜け出した。GI級のメンバーがいない地方のダートグレードなら引き続き活躍が期待できそう。

 昨年4着のタイムズアローも、南関東の重賞ではまずまずの好走を続けているだけに、馬券圏内の争いにはからんでくるかもしれない。

◎ケイアイレオーネ
◯マイネルバイカ
▲ソリタリーキング
△ユーロビート
△ストロングサウザー
△タイムズアロー

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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