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中京記念は人気落ちしている実績馬を狙うのがよいかも

  • 2016年07月22日(金) 18時00分


◆馬場状態次第ではその強みを削がれる危険も

 中京記念はいまの条件下でまだ4回しか行われていないので傾向がつかみづらいが、ここまではかなり波乱の度合いが強い。また、前走から斤量増となるような格上タイプが強かったのだが、今年は該当馬なし。斤量据え置き組は、これまでのところだと重賞連対歴が複数回ある馬が馬券に絡んでいるので、ハンデ戦だからといって下克上を期待するのではなく、少し人気落ちしている実績馬を狙うのがよいかもしれない。

 人気はダッシングブレイズだろう。成績的には文句なしなのだが、ここまで1〜2番人気馬が全然来ていない状況だけが心配。また、血統の字面とはうらはらに速い上がりを使える馬なので、馬場状態次第ではその強みを削がれる危険はある。

 トウショウドラフタはNHKマイルCをどう解釈するか。掲示板に載ったことは良いのだが、そもそもNHKマイルCは勝ち馬でさえ後々苦労しがちなレースでもある。また、1400mに適性がありすぎることもちょっと気になる。マイルが全然ダメということではなく、ラップに緩急がつきすぎると良くないだろう。

 タガノエスプレッソは前走見事に逃げ粘りが決まったが、先述したようにこのレースは実績馬を買いたいレース。さらに前にいる馬に有利な展開にはなりにくい。騎手人気している感もあり、個人的には狙いを下げた。

 ダノンリバティは芝ダートの双方で重賞連対がある変わり種。時計の対応力に限界はあるが、速い決着にさえならなければここでは圏内だろうし、脚質もこのレース向きだ。

 ピークトラムは、小牧騎手に戻っての3走が好内容。ただ重賞レベルの実績がないわりに上位人気になりそう。あくまでオッズを見てから評価したい馬だ。ケントオーも同様で、やはり重賞レベルでどうかという問題がある。ただ脚質的にはケントオーのほうがこのレースには向きそうだ。

 スマートオリオンは近走の内容とハンデで嫌われそう。確かに昨年は直前の内容もまずまずだったのだが、ハンデの500グラム増は許容範囲内。先行タイプでもあり馬券の中心には据えづらいが、あまりに人気落ちするようならむしろ手を出してみたい。

 穴で考えたいのがカオスモス。昨年の中京記念では道中いったん位置を大きく下げながら最後は5着。僅差で上位に7頭がひしめいた中に入っていた。ここ2走は着順のイメージほど負けてはいないし、だいぶ人気はなくなりそうなので、3着でもOKという穴馬として考慮したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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