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“16冠ベビー” ソウルスターリングがルメール騎手でデビュー!

  • 2016年07月25日(月) 18時00分


【栗東】
◆トーヨーエース(牡、父キンシャサノキセキ、母フラワーアーチ、栗東・佐々木晶三厩舎)

 半姉に2008年フィリーズR2着のベストオブミーがいる血統。6月23日のゲート試験では12.4秒と速いラップを刻んでおり、スタートセンスは上々。7月6日の坂路では3歳未勝利を追走して楽に先着。4F54.0秒と水準の時計をマークしている。

 そして、7月20日はCWでの併せ馬。2歳新馬にとって、6Fから時計を出すと最後は苦しくなるものだが、6F82.8秒で最後は1F12.9秒と踏ん張った。併せた相手オドラニャソンソンには遅れているが、このひと追いが実戦形式のいい調教だったのではないだろうか。追い切りを見守った佐々木晶三調教師も「いいフットワークをしている」と納得。デビュー戦は7月30日(土)か7月31日(日)の小倉芝1200mを鮫島克駿騎手で予定している。

◆ボクハチャーリー(牡、父Myboycharlie、母ダルシャ、栗東・安田隆行厩舎)

 2015年セレクトセール1歳にて、4300万円で落札されているMyboycharlie産駒。ゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されて、6月22日にグリーンウッドから再入厩。この中間は坂路でグレープブランデーと併せたり、CWでカレンケカリーナと併せるなど、古馬オープンの胸を借りての追い切りをこなしている。

 7月15日に札幌競馬場へ移動し、22日には札幌ダートで追い切り。この動きについて「まだ泥を被ると嫌がるところがあったり、新馬らしい若さはありますが、入念に乗り込んでいますし、初戦から力を出せるはず」と安田隆行調教師。7月31日(日)札幌ダート1700mをC.ルメール騎手でデビューする予定。

◆ヴェルディアーナ(牝、父Perfect Soul、母La Comete、栗東・中竹和也厩舎)

 海外で活躍する父産駒にはBCフィリー&メア・ターフを優勝したPerfect Shirlがいる。本馬は7月1日にゲート試験に合格しているが、その翌週となる7日には坂路で4F54.3秒をマーク。この動きには「いきなりから動いたね。仕上がりの早いタイプだと思いますが、血統的な裏付けもしっかりしているので、その素質の高さにも期待している」と中竹和也調教師。

 その後は毎週のように4F54秒台が続いており、一見すると時計が詰まっていないように思えるかも知れないが、その走りには余裕が出ている。単走ということもあるし、追えばもっと時計自体は詰まってくるだろう。デビュー戦は7月31日(日)新潟芝1600mを蛯名正義騎手か吉田隼人騎手で予定している。

◆ユアスイスイ(牝、父ダイワメジャー、母ケイティーズベスト、栗東・友道康夫厩舎)

 2014年セレクトセール当歳にて、2300万円で落札されており、母系には先日の函館記念で2着したケイティープライドがいる血統。本馬は牧場から直接、函館競馬場へ入厩している。

 中間は函館Wでの併せ馬を消化しているが、7月21日は来週デビュー予定のインヴィクタを追走して先着。5F66.0秒は新馬として水準以上の時計。「牝馬にしては馬格があって、逞しさがありますね」と友道康夫調教師。7月30日(土)札幌芝1500mを福永祐一騎手でデビューする予定となっている。

【美浦】
◆ソウルスターリング(牝、父Frankel、母スタセリタ、美浦・藤沢和雄厩舎)

 Galileo産駒の父はフランスで14戦14勝、うちGIを10勝した歴史的名馬。Monsun産駒の母も英米でGIを6勝している。美浦でゲート試験を受け、札幌競馬場に移動してからも順調にメニューを消化。先週の7月21日には本馬場でオークス2着のチェッキーノと併せ、余力十分の動きを見せた。「輸送で少し馬体重を減らしたけど、この感じなら大丈夫そう。立派な馬格をしているし、ここまで順調に来ている。まだ気性的にも若いところがあるけど、いいストライドで走るし、素晴らしい馬ですよ」と藤沢和雄調教師。7月31日(日)、札幌の芝1800mをC.ルメール騎手で予定している。

 藤沢和雄厩舎からはファーブルトン(牡、父Congrats、母セレブレイションキャット)もスタンバイ。こちらは前日の7月30日、札幌の芝1500mをC.ルメール騎手で予定している。

◆ドラゴンランス(牝、父ドリームジャーニー、母カレイジャスミン、美浦・田村康仁厩舎)

 タヤスツヨシ産駒の母はフローラS2着の活躍馬。一族からはエアジハードが出ている。「まだ腰がしっかりとしていないせいか、コースで追うとフワッとするところもあるけど、筋肉質の体つきで見た目はケチのつけようがない。もう少し気持ちの面がピリッとしてくれば走ってくると思います」と町田調教助手。7月31日、新潟の芝1600mをM.デムーロ騎手で予定している。

 田村康仁厩舎からはニーマルサンデー(牡、父ネオユニヴァース、母ソーゴル)もスタンバイ。同じく7月31日、新潟の芝1600mを予定している。

 また、チャーミングヤッコ(牝、父ベーカバド、母ハネダテンシ)も好気配だ。こちらは7月31日(日)、新潟の芝1400m(牝馬)を予定している。

◆プライマルフェア(牡、父キンシャサノキセキ、母スカーレットリング、美浦・木村哲也厩舎)

 牝系はスカーレットインクに遡り、母の半弟にダノンリバティ、祖母の半弟にヴァーミリアン、ソリタリーキングなど一族から多数の活躍馬が出ている。ゲート試験に合格してからは牧場(ノーザンファーム天栄)に戻し、じっくりと乗り込まれてきた。「再入厩後も順調に乗っているし、あまり気持ちを追い込み過ぎないように意識しています。フレームの大きさはブルードメア(母の父)のシンボリクリスエスが出ている感じ。もう少し集中力が出てきてほしいけど、ひと追い毎に良化しているし、すこぶる健康で肌ツヤがいいですね。血統的にも期待しています」と木村哲也調教師。7月30日(土)、新潟の芝1400mを石川裕紀人騎手で予定している。

◆メロディーア(牝、父ディープブリランテ、母メジロフォーナ、美浦・尾形和幸厩舎)

 ナリタトップロード産駒の母は3勝。一族からはメジロライアン、メジロティターンが出ている。20日には坂路で4F52.8-38.7-25.5-12.8をマーク。古馬のブラゾンドゥリス(23日の桶狭間Sを快勝)と併せ、ビッシリと負荷を掛けた。「相手には馬なりで待ってもらったけど、何とか食らいついて並ぶところまでいきましたからね。デビュー前としては時計的にも十分でしょう。まだ力が付き切っていないようなところがあるし、きれいな馬場の新潟を目標にしてきました。いいモノを持っていると思います」と尾形和幸調教師。7月31日(日)、新潟の芝1600mを予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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