小倉の新障害コース芝2860メートルに変わる/トレセン発秘話
◆小倉の新障害コースは入障初戦のホウライアキコに注目
「もう福島には障害を使いに行きたくないよ」とは西園調教師。先週土曜の福島4R障害オープンで1番人気に支持された管理馬エイシンフランキーは、現地到着後のスクーリングの際に、バンケットで馬が尻っぱねして騎手の森一が落馬負傷。西谷をピンチヒッターとして臨んだレースでは、同じバンケットの下りで馬がつまずいてリズムを崩し、その後の障害で落馬の憂き目に…。
「ジョッキーの誰もが言うんだ。あそこのバンケットは注意が必要だって。すぐコーナーになるから、そのあたりが危ないんじゃないか」
同じ地点でアクシデントが重なった揚げ句、1番人気で落馬競走中止という結末では悪いイメージができてしまったのも無理はない。
平地とは比べものにならないくらい事故が起こりやすい障害競走。そのコース設計も緻密に計算されたものに違いないのだろうが、今後も同じような事故が起こるようなら、考えなくてはならないのかもしれない。
障害コースといえば、これまで小倉で使われてきた芝2900メートルのコースが今開催から芝2860メートルに変わる。かつてのコースではゲート地点が最初のコーナーを回ってタスキが交わる部分に設置してあり、万が一ゲート内で硬直する馬が出た場合、ゲートに引き込めず、大事故になる恐れがあったため、スタート地点を少し前にずらしたのだという。
「以前、ゲートで寝てしまった馬がいて、ギリギリで周回してきた馬を避けて、ゲートに引き込めたということもあったからね。位置が変わったのは良かった」とは西谷。
小倉の新障害コース施行第1弾となる土曜の未勝利戦は、平地重賞ウイナーのホウライアキコの入障初戦に注目だ。「飛越はうまいし、前向きに走る。当日のテンションが上がり過ぎなければ」と鞍上の熊沢も手応えを感じている。