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今年で27年目、節目の一年になりそうです

  • 2016年08月11日(木) 19時00分


 私は21歳のとき、メジロフルマーやメジロライアンの走りに魅せられ、意を決してこの業界に飛び込みました。あれから早いもので、この夏で競馬業界に入って27年目を迎えました。

 先週、競馬評論家の清水成駿さんが亡くなりました。21歳でこの世界に入る前後から、とても世話になった方でした。入った直後はまだ女性が競馬業界にはほとんどいない時代だったこともあり、当然、清水さんからも厳しいことを言われました。それでも、強面なのに本当はすごく優しい方だったので、その秋の菊花賞は清水さんのおかげでいい場所から見せていただく機会に恵まれました。メジロマックイーンが勝ち、ライアンが敗れたあの菊花賞…。ダービーの頃は入場券を求めて並んでいたので、馬が大きく見える場所で競馬を見れるだけでも夢みたいでしたね。

 その後も公私ともに家族ぐるみでご一緒させていただいただけに、なんかまだ信じられない気持ちです。今こうやって競馬の仕事を続けていられるのは、あの清水さんの下で週刊宝石の原稿作成手伝いなどの丁稚奉公した時代があるからに他ならないのですから。

 その後、予想をしていた時代には、ラジオでご一緒させていただいたこともありました。声紋の専門家にその耳当たりのいい声を褒められたらしく「俺の声はアルファ派が出るらしい」と言っていたり、馬場入場の音楽を聴きながら「買えよ〜買えよ〜と言ってるように聞こえるな!」と屈託のない笑顔を見せてみたり。エピソードは尽きない、ホント面白い方でした。

 告別式のあと、栗東に戻ってきましたが、お清めの塩は撒いていません。清水さんなら、お化けで出てきてくれてWelcomeです。

 それにしても、今年はメジロライアンが亡くなり、わたしが世間様に出るきっかけとなった週刊Spa!のグラビアに一緒に出てくれたユキノビジンが亡くなり、本を出させていただいたメイセイオペラが亡くなり…。松田博資先生は引退されて厩舎は解散。人生、出会いと別れは必ずあるとはいえ、今年はちょっと集約し過ぎで困惑しています。

 清水さんが最後のダービー、本命はマカヒキでした。栗東に戻ってきて、すぐにマカヒキの様子を見に行ってきました。本当に元気いっぱい。会う前には、疲れが出てるかな?と思っていましたが、全然大丈夫そうでした。今朝の併せ馬もカンペキ!13日から検疫厩舎に移動し、19日の出国に備えます。すべてが予定どおり。このまま順調に羽ばたいてほしいですね。

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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