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【今月の喜怒哀楽】『“親父のぶんまで頑張れ”武邦先生の思いを感じて…』

  • 2016年08月16日(火) 18時01分


先生のコラムはレース後の「答え合わせ」


 8月12日、武邦彦調教師が亡くなった。体調があまり良くないことは知っていたが、突然の訃報にはやはり驚き、言葉を失った。

 武家と福永家は実家が近所だが、子供の頃、自分はまったく競馬を知らなかったこともあり、武邦先生の印象といえば、“穏やかで優しい近所のおじさん”。すごい騎手だと知ったのは、だいぶ大きくなってからだった。昔からゴルフが大好きな方で、自分と妹がおもちゃのゴルフクラブを持って遊んでいるのを見て、なぜかすごく喜んでくれたことを今でも鮮明に覚えている。

 ご存じの通り、武邦先生と親父にはしのぎを削った時代があり、プライベートでも交流があったという。その親父が志半ばで騎手生命を絶たれたこともあってか、自分がデビューしてからはずっと気にかけてくれていた。お会いするたびにニコニコしながら「いい競馬してるな」と声を掛けてくれ、その短い言葉のなかに、いつも「親父のぶんまで頑張れ」という武邦先生の思いを感じたものだ。

 日刊紙で連載されていた先生のコラムも大好きだった。当たり障りのない内容に終始するコラムもあるなか、先生のコラムは変な気遣いもなければ、人を腐すようなこともしない。ポイントを的確に検証されていて、ものすごく説得力があった。

 GIのあとは、特に熱心に読んでいた。なぜなら、武邦先生が自分の乗り方をどういうふうに感じてくださったのか、ジョッキーとして気になったからだ。なかでも印象に残っているのが、昨年の皐月賞(リアルスティール2着)の回顧。

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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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