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好調なホッカイドウ競馬

  • 2016年08月17日(水) 18時00分
ホッカイドウ競馬

ブリーダーズGC当日の門別競馬場スタンド風景


今年は昨年よりも確実に売り上げを伸ばしていることが見て取れる



 4月20日に開幕した道営ホッカイドウ競馬は、今週木曜日まで、現在第9回6日間が開催中だが、ひじょうに好調である。

 まず昨年と今年の売り上げを比較してみたのでご覧頂きたい。

第1回4月20日〜28日(4日間) 9億9318万1510円
(4月22日〜29日、3日間、6億7009万5850円)

第2回5月3日〜12日(4日間) 9億5366万9320円
(5月5日〜14日、4日間、8億5108万500円)

第3回5月18日〜25日(4日間)8億7827万7810円
(5月20日〜28日、4日間、8億9048万9010円)

第4回5月31日〜6月9日(4日間)15億1648万520円
(6月2日〜11日、5日間、11億3953万8620円)

第5回6月14日〜23日(5日間)12億599万3840円
(6月16日〜25日、5日間、8億7442万6740円)

第6回6月28日〜7月7日(5日間)10億3909万3880円
(6月30日〜7月9日、5日間、9億8911万9780円)

第7回7月12日〜21日(6日間)13億8566万9060円
(7月14日〜23日、6日間、11億6771万9490円)

第8回7月26日〜8月4日(6日間)11億8095万170円
(7月28日〜8月6日、6日間、12億271万3900円)

 以上の数字でお分かりのように、今年は昨年よりも確実に売り上げを伸ばしていることが見て取れる。開幕直後の第1回は昨年の3日間に対し今年は4日間開催となったことから数字が大きく増えているのは当然としても、以降も悪くて前年並みに推移してきた。

 ところが第4回に至り、今年は4日間ながら15億円余を売り上げ、昨年の同期が5日間で11億円台の売り上げにとどまっていたことを考えれば大健闘の成績を残したと言える。

 その後も、第5回、6回、7回といずれの開催も前年の数字を上回っており、これまでのところはひじょうに順調である。第8回こそ、微減に終わったが、それとて僅差の減少幅であり、まずまずの成績と言えるだろう。現在開催中の第9回は、昨日までで4日間を消化しているが、昨年の6日間の合計売り上げの13億7423万円をすでに超える14億898万円を記録しており、残り2日間の分を加算するとかなりの上乗せが期待できそうだ。

 今開催の数字がグンと伸びた要因は、8月11日の休日(山の日)の売り上げに負うところが大きい。この日、門別では交流重賞の「第28回ブリーダーズゴールドカップ」(JpnIII)と「第3回フルールカップ」が行なわれ、お盆休みや夏休みと重なったことと、好天に恵まれたこと、武豊騎手や浜中俊騎手など中央から人気のある顔ぶれが来場したことなどもあって、門別競馬場は大変な混雑であった。しかし、最も大きな要因は、南関東が浦和開催で、ナイター競馬が門別のみであったことであろう。休日の夜の単独ナイター開催となった門別競馬に投票が集中したことから、この日は6億3689万円の売り上げを記録し、前年のブリーダーズゴールドカップ当日(8月13日)と比較すると、実に1億6305万円もの大幅増となった。

ホッカイドウ競馬

ブリーダーズゴールドカップのパドック風景


 因みに昨年は大井競馬と重複しており、同じナイター開催ではどうしても競合してしまうことから影響を受ける。しかし、今年は浦和競馬であり、昨年よりはずっと売れる環境が整っていたわけである。

 なお、ブリーダーズゴールドカップは、1番人気に支持されたアムールブリエが2着タイニーダンサーに7馬身差をつけ圧勝した。浜中俊騎手が騎乗。栗東・松永幹夫厩舎の所属で、馬主は前田幸治氏。父スマートストライク、母ヘヴンリーロマンスという血統の牝5歳、米国生まれ。これで通算成績が22戦9勝となり、このレースは昨年に続いて連覇を達成した。

ホッカイドウ競馬

連覇を達成したアムールブリエ

ホッカイドウ競馬

ブリーダーズゴールドカップの口取り風景

ホッカイドウ競馬

ブリーダーズゴールドカップの関係者記念撮影


 また続いて行なわれた「第3回フルールカップ」は2番人気ピンクドッグウッドが制し、前走の函館2歳ステークスで大敗した雪辱を果たした。

 ピンクドッグウッドは牝2歳、父サウスヴィグラス、母スズカプルームという血統で、通算成績は5戦3勝となった。金沢・吉原寛騎手が騎乗。田中淳司厩舎所属。馬主は尾崎智大氏。生産者は(有)グランド牧場。

ホッカイドウ競馬

フルールカップを制したピンクドッグウッド

ホッカイドウ競馬

フルールカップの口取り風景

ホッカイドウ競馬

フルールカップの関係者記念撮影


 ホッカイドウ競馬は今開催でちょうど半分を消化し、折り返すことになるが、来る11月10日のオーラスまでこのまま好調を持続できるよう祈るばかりだ。今後も引き続き、注意深く見守るつもりでいる。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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