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スタミナ型の末脚上位馬を狙いたい札幌記念

  • 2016年08月19日(金) 19時00分


◆札幌芝2000mは「スタミナ上位」が走りやすい

「末脚」の質には、「スピード上位」によって末脚が上位になるパターンと「スタミナ上位」によって末脚が上位になる2つのパターンがあります。

 札幌記念も上位の上がりを使った馬が、上位着順につながりやすいレース。2011年以降の札幌記念はメンバー中最速の上がりを使った馬が必ず馬券圏内に。メンバー中3位以内の上がりを使った馬が、毎年上位を占めます。

 そして「末脚」の質は「スタミナ」が秀でていることが重要なレースです。

 芝2500mを越えるような距離でも上位の末脚を発揮する馬が末脚を持続し続けて、結果的にメンバー中最速の上がりを出す傾向があります。

 一昨年に上がり最速を記録したゴールドシップも春の天皇賞をマクり勝ちした馬。4年前の勝ち馬、フミノイマージンの父マンハッタンカフェも天皇賞春勝ち馬で産駒も勝ち馬を出した種牡馬。

 札幌記念に限らず、札幌芝2000mはサンデー系種牡馬のなかでも、長距離適性の高いタイプ、母系にヨーロッパの中長距離で実績を残す重厚な血を持つ馬が走りやすいのは「スタミナ上位」によって上位の末脚を出す馬が走りやすいからです。

 1人気が予想されるモーリスは、血統背景は父も母父もスタミナ型。ただし、母母父モガミはリファール系の気性が前向きなタイプ。同じリファール系のダンシングブレーヴも消耗戦自体は得意なのですが、気性が前向きなため、距離短縮のローテーションは好むものの、距離延長のローテションは苦手な傾向。今回のモーリスは距離延長。その点は気になります。

 レインボーラインは父がステイゴールド。ゴールドシップの父でもあるように、スタミナ色の強いサンデー系種牡馬。母系も本質は中距離の末脚勝負が得意な血統。母母父レインボーアンバーも菊花賞2着のステイヤー。姉のアニメイトバイオもマイル以下の重賞でも走りましたが、本質は中距離の末脚勝負型。

 ハギノハイブリッドはロベルト×トニービンのスタミナ血統。「末脚のスタミナ勝負」を得意とする馬。昨年は差し馬は内枠しか届かない馬場。外枠を引いた同馬は差せば届かず、先行すればフルには持ち味を出せない難しい状況。札幌記念自体に適性は向いているはずなのですが。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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