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小倉2歳Sとフェニックス賞

  • 2016年08月30日(火) 12時00分


フェニックス賞1〜3着馬が揃って馬券に絡んだことはない

 今年の小倉2歳Sにはフェニックス賞の1〜3着馬が揃って登録している。

 過去と今とでは番組に違いはあるが、フェニックス賞1〜3着馬が揃って出走したのは過去30年で7回ある。そのうち6回は86〜95年のいちばん古い10年間で、直近は05年だ。

 古い話なのでデータというよりは話のタネだが、この3頭が揃って馬券に絡んだことはない。それどころか、3頭中2頭が絡んだのも92年の1回しかない。

 しかし、3頭が総崩れになったことは1回もない。1頭のみが馬券に絡んだのが6回、2頭が1回という内訳になっている。

 そうすると、今年の場合はフェニックス賞1着、本番での1番人気も予想されるクインズサリナが馬券に絡み、フェニックス賞で2、3着だった九州産馬2頭が4着以下、と想定するのが普通だろう。

 しかし、先述した「1頭のみが馬券に絡んだ6回」のうち、3頭中の人気最上位馬が馬券に絡んだのは1回しかないのだ。

 05年を例にとると3頭が3、4、5番人気で出走し、馬券に絡んだのは5番人気馬(2着)。94年は2、7、10番人気で7番人気馬が3着した。人気最上位馬が順当に来たのは88年だけとなっている。

 そもそも、フェニックス賞組の存在感は近年低下している。過去5年のフェニックス賞1〜3着馬は小倉2歳Sで[0-1-0-8]だ。

 そう考えると、クインズサリナで決まり、という予想はしたくない。例えば3連複のフォーメーションでフェニックス賞1〜3着馬は3列目のみに入れ、クインズサリナが来たら安め、カシノマストかテイエムヒッタマゲのうち片方だけが来れば高め、というような買い方を検討したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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