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小倉2歳Sでフェニックス賞上位馬の総崩れは起きにくい

  • 2016年09月02日(金) 18時00分


◆クインズサリナが今回崩れる理由はないように思う

 小倉2歳Sは持ちタイムで予想しやすいし、フェニックス賞上位馬の総崩れは起きにくいレース。ただ、最後に人気薄の差し馬が伸びてくることがある。この時点ではどの馬が差し脚質で、しかも今回良いところを見せるのか予測するのはたいへん難しいのだが……。

 今回、人気はクインズサリナだろう。もともと9秒台を出していたところから前走で時計をさらに詰めてきたし、着差もきっちりつけた。番手・3番手に控えた競馬ができるし、今回崩れる理由はないように思う。

 カシノマストは九州産馬だといって侮れない実力があるが、ここまですべて逃げの競馬という点だけがひっかかる。今回は戦法としてバッティングする馬も出てくるだろう。先行勢にとって厳しい競馬になった場合、ひまわり賞で完敗したテイエムヒッタマゲのほうが馬券に絡んでくるようなこともありうる。

 フェニックス賞出走馬は好走してきた馬でないと本番でも無理なので、この3頭は可能性があるが、ナムラアイドルはデータ的な見地からは無印とせざるをえない。

 新馬組ではレーヌミノル。牝馬限定の新馬ではあったが「人気で勝つ」「控えて勝つ」「時計を出して勝つ」という、小倉2歳Sで求められる条件をすべてクリア。メンバーレベルはともかく、自身の出した時計は十分なものだ。

 ドゥモワゼルは函館2歳Sの掲示板組なので、ある程度人気にはなりそう。能力の保証はあるが、ローテーションがどうか。この時期の関東馬がデビュー4戦目で函館からの転進。個人的には馬に厳しいレース選択を好まないので、シルシも下げ気味にしようかと考えている。

 メイソンジュニアは人気で勝ってきたことと、着差をつけてきたことは評価できる。あとは控えての競馬がどれくらいできるか。

 キョウヘイは中京芝1400mが合わなかったと考えれば、ここで買う判断は可能。1分9秒0で勝ってきたし、前走くらいの位置を取れれば好走に道が拓ける。

 逆にオールポッシブルは小倉替わりがどうか。前残りになりそうなところを差して勝ってきたので、当日外が伸びる馬場になっていれば面白い。そのあたりは直前まで馬場を見て判断したい。

 シゲルベンガルトラは小倉替わりがはまった形だが、血統だけ見ると時計のかかる馬場も悪くはなさそう。ひと雨くれば人気どころにとってマイナスのぶん、差が縮まる。ここまで常に2〜3番手で競馬できているのもよい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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