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前走1着馬or大敗組

  • 2016年09月06日(火) 12時00分


京成杯AHは前走1着馬が強いのだが…

 馬券は難しいものだが、たまにとてつもなく簡単なところに正解があったりもする。

 今回京成杯AHについて書く内容も、ひょっとして……という話だ。

 あまりに単純すぎて馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれないが、京成杯AHは前走1着馬が強いのである。

 過去10年、前走オープンクラスのレースで1着だった馬は[4-1-1-4]。回収率は単193%・複135%。昨年は唯一の該当馬レッドアリオンがダメだったが、一昨年は該当馬2頭のうちの1頭、クラレントが優勝。12年は唯一の該当馬レオアクティブが優勝、11年は該当馬3頭でうち2頭が1、3着している。

 ちなみに条件戦1着の馬は[2-0-0-7]で複回収率は54%に過ぎないのだが、勝率と複勝率の22.2%はともに全馬ベースのそれを超えている。

 勝ってくるということはすなわちハンデが重くなるということだが、それでも勢いのほうが大事な面があるのかもしれない。

 ただ、登録馬中で今年の該当馬はペイシャフェリスのみ。こうなると買うのを躊躇する人は正直いるだろう。1400mのオープン特別からで、しかもこのところ短距離を使っていた馬では……と。

 正直私も勘としては同馬を推奨する気分にはなれない(笑)。ただこの馬を嫌うとなると、今度は一転して前走オープン大敗組に目を配らねばならないことになる。

 というのも過去10年、前走オープン2〜5着馬と6〜9着馬、そして10着以下馬の3グループは、それぞれ勝率と複勝率がほぼ同水準。こうなると人気がないほうが配当が良いのは当然で、前走6〜9着グループ、10着以下グループの複回収率が90%台となっている(2〜5着グループは47%)。

 今回6〜9着グループ、10着以下グループともに6頭ずつが登録。こちらは絞りきれないという問題がある。ペイシャフェリスは1頭。さて、皆さんはどちらのルートを進むだろうか?

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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