平均ペースに持ち込みたい
オープン特別から昇格してGIIIになった新重賞。秋華賞トライアルは同様だが、優先出走権が昨年までの2着馬までから、「3着馬まで」に変わった。
3着した
ビッシュ(父ディープインパクト)を筆頭にオークス組が5頭もいるが、3番人気で10着(0秒6差)だった
エンジェルフェイス(父キングカメハメハ)に注目。そのオークス。1頭が飛ばしただけでなく、数頭が先頭集団を作って緩みのない流れになり、2分25秒0の勝ちタイムは史上2位。複数の馬が先行して前後半「1分12秒3-1分12秒7」=2分25秒0は数字以上にきつかった。
10着までに入った馬のほとんどは中団より後方にいた馬によって占められている。例外は、4コーナー通過地点、5-6番手追走から3着したビッシュ。最初から積極的に2番手を追走して10着に粘ったエンジェルフェイスだけである。
エンジェルフェイスは3月のフラワーC(中山1800m)の勝ち馬であり、6歳上の全姉レディアルバローザは、中山牝馬Sを2勝し、Vマイルを3着、秋華賞5着もある。4歳上の半姉キャトルフィーユ(父ディープインパクト)は、クイーンS、忘れな草賞勝ち馬。前者は28戦、後者の姉も25戦しているように非常にタフで、成長力のあるファミリーの出身。母ワンフォーローズ(父はカロの孫世代テハノラン)は、6歳までに27戦15勝の星を残し、カナダ古馬牝馬チャンピオンに3回も輝いている。母方の近親馬の代表はベルモントS、プリークネスS勝ち馬のタバスコキャット(父ストームキャット)であり、もともとはマカヒキやサトノダイヤモンドと同じように「アルゼンチン」で繁栄している牝系である。
得意の右回りの中山なら、オークスで0秒5先着を許したビッシュとも差がないレースが可能。ペースしだいでは逆転も望めるはずである。ファミリーに流れるタフで成長力のある血に期待したい。平均ペースに持ち込みたい。
もちろん強敵は戸崎騎手を配してきたビッシュだが、好仕上がりの
パールコード、急上昇
ヴィブロス、
パーシーズベスト、右回りならの
ギモーヴも買いたい。