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セントウルS、ビッグアーサーにとって不吉なデータが...

  • 2016年09月09日(金) 18時00分


◆ビッグアーサーは今回叩き台と割り切れるレース

 外国馬の参戦こそなかったものの、GI馬ビッグアーサーの出走でメンバーが充実した今年のセントウルS。しかしそのビッグアーサーにとっては不吉なデータがある。

 よく言われることだが、このセントウルS、前走GI組がとにかく勝たないのだ。過去25年と重賞としてのセントウルSをすべて振り返っても、前走GI組は[0-7-1-26]。ブラックホーク、スリープレスナイト、カレンチャン、ロードカナロア、ハクサンムーンといった馬たちも惜敗している。

 ビッグアーサーは今回叩き台と割り切れるレースだろうし、アタマ付けでは買いたくない。1枠1番という枠順も微妙で、前半出していかないとどこかで詰まる可能性もある。13頭立てという頭数なので捌ける=馬券に絡む可能性はもちろん見込むが、先述の傾向もあってあくまで2,3着付けだ。

 ダンスディレクターは決め脚に光るものがあり、格の面でもここでは上位。ただ阪神芝1200mが未知数ということと、休み明けのリスクはある。脚質的にはビッグアーサーとセットになりやすいので、本命党なら両方を信じ、穴党なら両方疑っていくような取り組み方でよいのではないだろうか。

 ネロはこのレースと相性の良いアイビスSD組。坂コースだと少し甘くなるかもしれないが、この馬の場合はそれ以上に展開が鍵。今回は人気上位馬の中に自分で競馬を作れる馬がこの馬くらいしかいない。楽に先行すればそのまま押し切りも。

 ウリウリも前走GI組なのでアタマでは買えないということになるが、昨年の僅差2着があり、外すことも難しい。そもそもセントウルSは他のサマースプリントシリーズ対象レースと同様に、牝馬が強い傾向にある。この馬だけでなくラヴァーズポイントにもシルシは回しておきたい。

 エイシンブルズアイはやろうと思えば先行もできる馬だが、オーシャンSが差して勝っているし、ここは溜めていく方向か。そうなると組みやすいのはビッグアーサーやダンスディレクターで、この馬も堅い決着シナリオのほうで重視すべき馬ということになる。

 スノードラゴンはまだ見限れない馬だが、ここはあって3着だろうし、ギリギリの△か無印というところ。穴はアットウィルで、前残りシナリオの場合には3着以内に踏みとどまれる。


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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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