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今年こそ短距離王者へ、ダノンレジェンド/東京盃

  • 2016年09月21日(水) 18時00分


◆背負い慣れた57kgで圧勝も

 60kgを背負わされたダノンレジェンドのクラスターC勝利は、上り3F34秒1とか、コースレコードにコンマ2秒とかいう数字を持ち出すまでもなく、圧巻のパフォーマンスだった。昨年のJBCスプリントでは2着に負けたとはいえ、ダート短距離路線の中心がこの馬であることは間違いない。ただ今年の東京スプリントがそうだったように、今回、内の2番枠に入ったため、出遅れと馬群に包まれたときの不安は引き続きついてまわる。その出遅れさえなければ、二の脚は速いだけに、背負い慣れた57kgで圧勝もある。

 ノボバカラは、2走前の北海道スプリントCでは、斤量1kg差のダノンレジェンドと直線延々と叩き合っての一騎討ちとなって、惜しくもハナ差で2着。その後にプロキオンSを制して、準オープンから5戦4勝、2着1回とここにきての充実ぶりを示した。今回1kg軽くなっての56kgなら再びダノンレジェンドを脅かす場面もあるかもしれない。

 一昨年のJBCスプリントの覇者ドリームバレンチノは、それ以来勝ち星から遠ざかっているが、JpnIを勝ったがゆえ、常に58kgや59kgを背負ってのもの。それでもたびたび2着や3着があるのは立派ともいえる。さきたま杯も3着とはいえ、4コーナーでは前をとらえようかという勢いで悪い競馬ではなかった。今回も58kgを背負ってさすがに勝つまでは厳しいだろうが、ダノンレジェンドに2馬身差だった昨年のような走りを見せてもおかしくはない。

 コーリンベリーはすんなりハナに立ってマイペースの逃げに持ち込めれば強いレースをするが、今回はいかにも牡馬の強敵が揃った。よほど恵まれないと東京スプリントのような楽なレースにはならないと見て△まで。

 昨年末にカペラSを制したキクノストームだが、その後はいまひとつの成績。連下争いに食い込めるかどうか。コースをよく知る内田博幸騎手の手綱に期待という面はある。

 地方勢ではアフター5スター賞を快勝したルックスザットキルに期待がかかる。今年春あたりより確実にパワーアップしていて、大井1200mは全9勝のうち8勝を挙げている得意の舞台。しかし持ちタイムは1分11秒台の後半まで。このメンバーで勝ち切るには1秒近くタイムを縮める走りが要求される。

◎ダノンレジェンド
◯ノボバカラ
▲ドリームバレンチノ
△コーリンベリー
△キクノストーム
△ルックスザットキル

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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