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神戸新聞杯はダービー好走馬が堅調

  • 2016年09月23日(金) 18時00分


◆力が足りない馬は位置取りで勝負するしかない

 神戸新聞杯は基本的に堅いレースで、特にダービー好走馬が堅調。あまり極端な穴狙いはおすすめできないところだ。

 サトノダイヤモンドは展開と関係なく好走を続けているし、ここでも崩れる理由がない。菊花賞が本格的にスタミナ勝負になった場合はどうなるか分からないが、今回の時点では堅い軸だろう。

 人気対抗格のエアスピネルは位置取りで勝負したいところ。競馬に対する器用さもある。コースにおける種牡馬別成績ではディープインパクトよりもキングカメハメハのほうが良いので、この馬が粘り込む形の「裏目千両」は意識しておきたい。

 ナムラシングンは1000万条件ではさすがという強さを見せた。不器用そうでいて速い上がりも使える不思議なタイプでもある。ただ、要領ではエアスピネルに、終いの脚ではサトノダイヤモンドに勝てないようにも思え、この馬が勝ち切るシナリオはイメージしづらい。

 レッドエルディストは上がり33秒台を連続してマークしているものの、初手の位置取りからくる速い上がりにすぎない面もある。ダービー6着以下馬はこのレースでの信頼度がぐっと下がるので、ヒモ荒れを狙ううえではこの馬の狙いを思い切って下げていくような判断も必要になるかと思う。

 イモータルは重賞好走歴が2回あるし人気落ちなら手を出したくなるが、距離短縮→距離延長でGIを使ってともに2ケタ着順というのはその後のためにはプラスではない。休養でうまくリセットされているかどうか。またオッズ次第で3着に付けるかどうかというところだろう。

 ミッキーロケットは1000万条件を連続して好走してきたこととキングカメハメハ産駒であることはプラス要素だが、春にスプリングS→皐月賞へと顔を出してしまっているぶん、幻想を許容しにくい面がある。3着候補の1頭か。

 カフジプリンスは51キロの丹頂Sがあの内容では強調しづらいところ。ジョルジュサンクは前受けから展開ハマれば見せ場は作るかもしれないが、地力は不足しているように思う。アグネスフォルテはスロー寄りになったときに決め手が足りない。複穴を狙うならロードヴァンドールあたりか。やはり力が足りない馬は位置取りで勝負するしかない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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