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能力はすでにGI級のアウォーディー/日本テレビ盃

  • 2016年09月27日(火) 18時00分


◆重賞3連勝の中身はいずれも濃い

 アウォーディーはダートに転向して負けなしの4連勝。重賞も3連勝中で、いずれもGIII/JpnIIIだが、そのレースの中身は濃い。名古屋大賞典は3コーナー過ぎで前をとらえると、名古屋の短い直線で2着に2秒4の大差をつける圧勝。続く前走アンタレスSでも直線半ばあたり、2番手から先頭に立っていたアスカノロマンを確実にとらえられるだろうという手ごたえ。1/2馬身という着差以上の完勝だった。GI級の能力はあると見る。

 フェブラリーSを制したモーニンは、デビューからわずか7戦でダートの頂点に立った。ところがかしわ記念では見せ場すらつくれず8着に惨敗。フェブラリーSからマイナス12キロの馬体重はデビュー以来最低で、その影響があったのかどうか。ここはあらためて真価を問われる一戦。1800mは初距離となるが、フェブラリーSの内容からもこなせるはず。栗東坂路での最終追い切りでは自己ベストを出しているように、おそらく仕上がりには問題なく、あとは当日の馬体重が気になるところ。

 このレース連覇を狙うのがサウンドトゥルー。昨年は東京大賞典まで制したが、両レースともに先行勢が競り合う厳しいペースで、持ち味の末脚が生きる展開になった。今回は地方馬も含め、何が何でもという先行タイプがいないメンバー。この馬が台頭する展開になる可能性は低いと見る。中団からアウォーディーと追い比べとなったときの斤量2kg差も大きい。

 ハッピースプリントは、昨年の浦和記念が東京ダービー以来1年半振りの勝利。中央馬はアウォーディーの(枠順確定前に)回避もあって一線級とは言い難い3頭が相手と楽なメンバー構成で、むしろ負けるわけにはいかない一戦だった。現状、GI/JpnI級のメンバーが相手となると勝ち負けまでは厳しいと見る。

 タイムズアローは、マーキュリーCでは内枠から好位をキープする積極的なレース運びで2着と健闘。さすがに元中央オープンの実力を見せた。ゆったりレースが流れて好位を追走できれば再現もあるかもしれない。

◎アウォーディー
○モーニン
▲サウンドトゥルー
△ハッピースプリント
△タイムズアロー

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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