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測尺の数字、どう見てる?(須田鷹雄)

  • 2016年10月04日(火) 18時00分


◆測尺と実馬のイメージの差

 まずは今年度一度も書いていなかった身内ネタから。

 カレンラヴニール(母ダンスザクラシックス)はだいぶ前に入厩していたが、ゲート試験合格とともにいったん放牧に出た。その間一度ゲート試験に落ち、「さすがルーラーシップ」などと言っていたのだが、当時はまっすぐ出なかったらしい。二回目で受かったのはなにより。ちょっとデキも落ちていたので、放牧に出してリセットして次はデビューへ向かう。

 カレンカカ(母スプリングチケット)はなかなか入厩しないので気をもんでいたが9月21日に入厩。いまも栗東で乗られている。まだ入って10日なので今後どうなるかは未定だが、年末デビューだったカレンチャンよりは早く登場できるのではと期待している。

 いきなり話が一転して、オータムセール初日に行ってきた。急遽のお遣いに行って1頭購買してきたのだが、買ったのは「小さい馬」。測尺の数字だけを見た段階では無いかな〜と思っていたが、実馬を見たら小さいなりにしっかりしていたので、何頭か候補がいた中からその馬にした。逆に、測尺の数字はあってもあっさり候補から外れた馬もいる。

 この、測尺と実馬のイメージの差というのは面白いテーマで、多くの購買者も無意識のうちに検討要素になっていると思う。一方で、数字は客観的指標なので、それのみを予想ファクターとしていくような研究も面白そうだ。

 もちろん、体高・胴囲・管囲のそれぞれをそのまま結果(獲得賞金)と対照するような手法だけではなく、それぞれのバランスも考慮しなければならないし、その場合に「バランス」をどういう数式で表現するかという問題もある。

 セレクトセールは主催者サイト上では測尺が公開されていない(各上場者から購買者には公開されている)が、HBAの場合はPDFではあるがずっとデータが蓄積されていっている。腹をくくってデータベース化すればなにかしら面白い結果が出てくるかもしれないので、宿題としてしまっておこうと思う。

 問題は数字を盛ってくるケースがあることで、特に管囲が盛られていることは多いように思う。ただまあ、そのあたりを言い出したらキリがないので、数字は数字と割り切っていくべきか。

 こういう検討をする場合、オータムセール組において特に有効だと思う。というのもオータムはいろいろな意味でのクセ者が多いからだ。HBAのサイトで確認していただけば、「小さっ」とか「細っ」とかいう馬がけっこう見つかるはず。そして、この馬たちは走る馬と走らない(場合によっては出てこない)馬の差が大きい。その見分けに少しでも役立てば、バイヤーにとってはちょっとした武器になる。

須田鷹雄+取材班が赤本紹介馬の近況や有力馬の最新情報、取材こぼれ話などを披露します!

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