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ダンスパートナーの最後の産駒・ベストダンスが武豊騎手でデビュー!

  • 2016年10月24日(月) 18時00分


【栗東】
◆アルアイン(牡、父ディープインパクト、母ドバイマジェスティ、栗東・池江泰寿厩舎)


 母は現役時代に2010年BCフィリー&メアスプリントを優勝しており、キングカメハメハ産駒のゴールドエッセンスは芝2000mで3勝を挙げている。

 本馬は10月4日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩。10月19日のCWでは前方にアッシュゴールド、後方からトゥザクラウンが追いかけてくるという3頭併せ。トゥザクラウンが大きく遅れたため、最後はアルアインとアッシュゴールドの併せ馬だったが、仕掛けられての反応が少し遅く、遅れ気味でのゴール。相手が古馬ということを考えれば、決して悲観する内容ではないが、まだまだ良化の余地はありそう。10月29日(土)京都芝1600mをR.ムーア騎手でデビューする予定となっている。

◆スワーヴノートン(牡、父ルーラーシップ、母ツルマルハロー、栗東・須貝尚介厩舎)


 おばに2010年京王杯SCを制したサクラバクシンオー産駒のサンクスノート、ダート1800mで5勝を挙げたアフリート産駒のカシュカシュがいる血統。父は現2歳世代が初年度産駒だが、すでに新馬、芙蓉Sと連勝したキングズラッシュがオープン勝ちを決めている。

 夏場にゲート試験に合格し、その後は成長を促すために一旦放牧。9月30日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ帰厩。現在は坂路とCWを併用して、乗り込まれている。10月20日の追い切りはイモータルに追いかけられる併せ馬で遅れてしまったが、同じような位置にいた2歳馬とはほぼ互角。6F時計が82.7秒という数字を見れば、決して悪い内容ではない。デビュー戦は10月30日(日)東京芝1800mをM.デムーロ騎手で予定している。

◆ムイトオブリガード(牡、父ルーラーシップ、母ピサノグラフ、栗東・角田晃一厩舎)

 母系に2009年新潟2歳S、2010年関東オークスを勝ったシンメイフジがいる血統。同厩舎で管理されている半兄ジャズファンクは札幌芝1800mの新馬戦など芝で3勝を挙げている。

 本馬は7月1日にゲート試験に合格した後、夏場は成長を促す放牧。9月29日にノーザンファームしがらきから栗東へ戻ってきたが、10月16日までの追い切りではさほど目立った動きを見せていなかった。しかし10月19日のCWでは古馬500万下と併せて、6F82.9秒をマークしてきっちり先着。「あまり気持ちが前向きではなかったので、追い切りでは動いていませんでしたが、少し工夫したら、動くようになりましたね。これくらいは動ける馬だと思いますし、これがきっかけになれば」と角田晃一調教師。10月30日(日)京都芝1800mを浜中俊騎手でデビューする予定となっている。

◆ダノンケンリュウ(牡、父ディープインパクト、母レインデート、栗東・音無秀孝厩舎)


 2015年セレクトセール1歳にて、7600万円で落札されたディープインパクト産駒。9月14日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩し、すぐにゲート試験に合格。その後は坂路で入念に追い切りを積み重ねているが、さほど目立った時計は出ていなかった。

 しかし、レースでも騎乗を予定している松若風馬騎手が跨った10月19日の坂路では古馬500万下に先行して先着。一杯に追う相手に対して、こちらは余裕十分。時計は4F54.4秒、1F12.9秒だった。「ようやく最後の1Fが13秒を切りました。追うごとに動けるようになってきましたし、来週はもっと良くなるのでは」と音無秀孝調教師。デビュー戦は10月30日(日)京都芝1800mを予定している。

【美浦】
◆スカイノーヴァ(牝、父ステイゴールド、母スカイディーバ、美浦・藤沢和雄厩舎)

 母は米国の2歳GI・フリゼットS(ダート8F)の勝ち馬。10月に入ってから時計を出し始め、坂路とウッドチップを併用して追い切りの本数を重ねてきた。

「まだ若さを見せたりして子供っぽいところがあるけど、だいぶ良くなってきた。動き自体は悪くないし、ちょうどいい感じに仕上がってきたと思う。いいところはありそうだよ」と藤沢和雄調教師。10月30日(日)、東京の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

 同じく藤沢和雄厩舎ではシンボリバーグ(牝、父ダイワメジャー、母スポークンファー)もスタンバイ。こちらは10月29日(土)、東京の芝1600mを予定している。

◆ニシノスマッシュ(牡、父キングカメハメハ、母キャッスルブラウン、美浦・田村康仁厩舎)

 2歳上の異父兄ニシノラッシュはオープン勝ち(クロッカスS)の他、新潟2歳S3着、京王杯2歳S3着など2歳戦から活躍した。いとこにも2歳重賞で活躍したデグラーティア(小倉2歳S)、ボールライトニング(京王杯2歳S)がおり、早い時期から走る一族だ。

「兄の3頭も預けてもらったけど、うち2頭が新馬勝ち。この血統は初戦から走るからね。440キロぐらいで男馬にしては大きくないほうだけど、いい感じに動けているし、乗り手も背中の良さを評価している。この馬も早い時期から楽しみ」と田村康仁調教師。10月29日(土)、東京の芝1600mを田辺裕信騎手で予定している。

◆バルデス(牡、父ハービンジャー、母ディアデラノビア、美浦・木村哲也厩舎)

 サンデーサイレンス産駒の母は重賞3勝(フローラS、京都牝馬S、愛知杯)の活躍馬。4歳上の異父姉ディアデラマドレも重賞3勝(府中牝馬S、マーメイドS、愛知杯)と活躍した。

「まだ気持ちが先走っちゃうようなところもあるけど、フットワークの質は高いです。現状では全体的にしっかりとしていないぶん、ちゃんとしたフォームを整えるまでに時間が必要なタイプ。もう少し前後のバランスが良くなってくれば沈み込むような走りになってくると思います。フレーム自体は大きいし、これから中身が伴ってくれば馬体も成長してくるはず。素質があることは間違いないと思うし、じっくりと育てていきたいですね」と木村哲也調教師。10月30日(日)、東京の芝1800mをC.ルメール騎手で予定している。

◆ベストダンス(牡、父ワークフォース、母ダンスパートナー、美浦・戸田博文厩舎)

 今年の千葉サラブレッドセールに上場され、3700万円で落札された。サンデーサイレンス産駒の母はGI2勝(オークス、エリザベス女王杯)の名牝。10月14日に死亡しており、この馬がラストクロップになる。ゲート試験に合格後は牧場で成長を促し、秋に備えてきた。

「だいぶ馬体に幅が出た感じ。ひと夏を越して馬が変わってきた。素直で手が掛からないタイプだし、走らせれば前向きさもある。芝に入れたときの感触も悪くない。馬っぷりがいいし、血統的にも奥がありそう」と戸田博文調教師。10月29日(土)、東京の芝1600mを武豊騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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