地方競馬に吠える!/斎藤修

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JBC後も見据えたリニューアル

2016年10月28日(金)18時00分

注目数:17人


◆競馬場のあらたなモデルケースともいえる

 JBC開催が翌週に迫った10月27日、リニューアルされた川崎競馬場では、競馬関係者・報道関係者向けのお披露目会が行われた。

 すでに10月7日付けの本コラムで、改装・改修が終わっている施設や、工事中でも様子がわかる施設などは紹介した。今回は、そのときにはまだ見えていなかったものを中心に紹介する。

 今回の川崎競馬場リニューアルで感心させられたもののひとつが1号スタンド3階の来賓室。英国の競馬場をイメージしたのではないかと思われるクラシカルな雰囲気で、かつての殺風景だったスタンドの面影はまったくない。

スタンド3階、来賓席のロビー



来賓席からはコースを一望でき、ガラスの前のテラスにも出ることもできる


 団体用の来賓室と、当日の出走馬の馬主専用の部屋があり、たとえば海外から要人などを招待しても恥ずかしくない施設になっている。比べるのもどうかと思うが、昭和から平成初期までのコンクリート打ちっぱなしだった川崎競馬場のスタンドからは想像もできない。

 馬主や来賓の方々に心地よく過ごしてもらおうというのが来賓席なら、家族連れに1日じゅう楽しく過ごしてもらおうというのが内馬場の施設だ。

 新設された大型のキッズルームは、見た目にも鮮やか! 聞くところによると、子供向けの玩具だけでなく子供が遊ぶ空間まで総合的に提案しているボーネルンド社のプロデュースによるもの。子供用のトイレや授乳室も完備されている。川崎の本場開催日と、WINS川崎として稼働する週末に利用できる。

内馬場に新設されたキッズルーム


 今年の川崎JBC開催では、競馬場の敷地内に複合ショッピング施設『マーケットスクエア川崎イースト』がオープンしたこともアピールされた。たとえば週末、ショッピングに来た家族連れが、競馬場の施設も利用して存分に楽しむことができるというわけだ。

 また内馬場にはこれまで日差しや雨を避けるところがほとんどなかったのだが、地下通路を出たところからキッズルームや投票所に至るところには、可動式の日よけ屋根が設置された。さらにその内馬場の投票所は、これまで屋根も囲いもなかったのだが、かなり広い室内の投票所に変わった。

内馬場に設置された可動式の日よけ屋根


 そして内馬場の目玉のひとつは、ゴール前のエキサイティングゾーンだろう。ゴール手前の走路に近い場所に、柵で囲われた高台のような観戦スペースができた。ここは、2歳新馬戦と雨天時を除いて(安全面配慮のため)、各レースの発走10分前から入ることができ、ゴール前の攻防を間近で見ることができる(ただしJBC当日は、一般ファンには開放されないとのこと)。

内馬場ゴール前のエキサイティングゾーン


 川崎競馬場は、『マーケットスクエア川崎イースト』がオープンしたタイミングでJBC開催を誘致した。さらにそのJBC開催をきっかけに、施設の大規模なリニューアルも行われた。さまざまな層のファンから馬主・ゲストまでが楽しめる、競馬場のあらたなモデルケースともいえるのではないだろうか。
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コラムニストプロフィール

斎藤修
斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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