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東西メインレースはコース適性と馬齢に注目

  • 2016年10月29日(土) 20時00分


 前回10月23日のWIN5は304万2210円の配当で決着。高額配当とは言えませんが、単勝支持率通りに票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約145万円だったので、的中させた方にとっては妙味ある配当でした。

 このような決着になった要因のひとつとして考えられるのは、ブラジルC(東京11R)で単勝オッズ1.7倍のアポロケンタッキーが8着に敗れてしまった点。5レースを通じてもっとも単勝支持率の高かった馬ですし、“一頭勝負”やそれに近い買い方をしていた方が多かったのでしょう。正直なところここまで人気が集中するとは思わなかったこともあり、私自身も高く評価してしまったのですが、超人気薄の馬が絡まない(≒少ない金額でも手が届くくらいの)形で妙味ある配当を狙うならば、こうした馬を的確に避けなければなりません。

 明日10月30日のWIN5は総出走頭数が67頭、総組み合わせ数が41万5800通り(土曜16時現在)。16頭立て以上のレースがなく、総組み合わせ数は少なめです。ただ、混線模様のレースが多いので、極端な低額配当で決着する可能性はそれほど高くないと思います。

◆天皇賞(秋)は毎日王冠組の2頭に期待したい

 1レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の御陵S(京都10R)。比較の難しいメンバー構成ですが、実績上位のトップディーヴォらが注目を集めるでしょう。

 2レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の紅葉S(東京10R)。オープンクラスのレースで善戦した経験のある馬が多く、上位人気グループは支持が割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上オープンのルミエールAD(新潟11R)。重賞で好走経験のあるオウノミチ、プリンセスムーン、レッドラウダあたりが人気を集めそうです。

 4レース目は3歳以上オープンのカシオペアS(京都11R)。3歳のダンツプリウス、レプランシュ、4歳のベルーフらに注目が集まると思います。

 5レース目は3歳以上GIの天皇賞(秋)(東京11R)。土曜16時の時点ではアンビシャス、エイシンヒカリ、モーリス、ルージュバックの4頭が上位人気グループを形成していました。

[伊吹式WIN5ランキング 2016年10月30日版]

1位 新潟11R 14.オウノミチ
2位 京都11R 3.レプランシュ
3位 東京10R 11.アストラエンブレム
4位 東京11R 3.アンビシャス
5位 京都10R 6.トップディーヴォ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 京都10R 13.アドマイヤシャイ
7位 京都10R 10.コクスイセン
8位 東京11R 9.ルージュバック
9位 東京10R 5.アーバンキッド
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 京都11R 8.ベルーフ
11位 新潟11R 11.ラインスピリット
12位 京都10R 11.マイティティー
13位 東京11R 12.リアルスティール
14位 東京10R 1.ロイカバード
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 京都11R 2.ダンツプリウス
16位 新潟11R 7.プリンセスムーン
17位 京都10R 7.カラクプア
18位 京都10R 8.ヨヨギマック
19位 東京11R 8.モーリス
20位 東京11R 1.エイシンヒカリ
21位 東京10R 9.ベルキャニオン
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 東京10R 8.トーセンデューク
23位 京都11R 12.ヒルノマテーラ
24位 京都11R 10.ダイシンサンダー
25位 新潟11R 3.レッドラウダ
26位 新潟11R 8.シゲルカガ
【以上すべての馬を買うと3750点買い】

 5レース目の天皇賞(秋)(東京11R)は、今回と同じか今回よりやや長い距離のGIで善戦したことのある馬が優勢。「前走が“毎日王冠”、かつ着順が3着以内だった馬」を除くと、「“前年か同年、かつJRA、かつ2000〜2500mのGI”において5着以内となった経験がない馬」は2011年以降[0-0-0-41]と苦戦しています。また「“前年か同年、かつ東京の重賞かオープン特別”において優勝経験がなかった馬」は2011年以降[2-0-1-51]、「馬齢が6歳以上だった馬」は2011年以降[0-0-1-34]。東京のレースに実績がない馬や高齢馬も評価を下げるべきでしょう。以上の条件をすべてクリアしているのはアンビシャス、リアルスティール、ルージュバックの3頭だけ。前哨戦の毎日王冠で好走したアンビシャス、ルージュバックの2頭は特に楽しみです。

 4レース目のカシオペアS(京都11R)もコース適性や馬齢がポイント。「“前年か同年、かつJRA、かつ1800m以上の重賞”において3着以内となった経験がない馬」は2012年以降[0-0-4-32]、「馬齢が5歳以上、かつ前走の着順が3着以下だった馬」は2012年以降[0-0-3-35]と、それぞれ連対例がありません。若いうえにこのコースも合っていそうなベルーフ、レプランシュが有力候補だと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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