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ジェンティルドンナの全妹・ベルダムがデビュー!

  • 2016年10月31日(月) 18時00分


【栗東】
◆ベルダム(牝、父ディープインパクト、母ドナブリーニ、栗東・石坂正厩舎)

 全姉に2012年京都牝馬Sなど重賞2勝を挙げたドナウブルーや牝馬三冠を達成し、古馬になってからもジャパンカップを連覇するなど素晴らしい成績を残したジェンティルドンナがいる。姉たちと同じく石坂正厩舎で管理されており、9月21日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩している。

 追い切り本数が少ない上、時計も10月26日の坂路が4F56.6秒と遅い。これだけを見てしまうと大丈夫なのだろうかと思ってしまうが、ジェンティルドンナも2歳、3歳春までは追い切りが目立たなかった馬。調教で予測ができるタイプではないだけに、11月5日(土)京都芝1400m(牝)のデビュー戦でどこまでやれるか注目したい。なお、鞍上は川田将雅騎手を予定している。

◆ダノンディスタンス(牡、父ルーラーシップ、母アゲヒバリ、栗東・佐々木晶三厩舎)


 半兄メドウラーク(父タニノギムレット)は500万下から4連勝。おじには2011年京都記念など重賞で5勝を挙げたトゥザグローリーがいる良血。本馬は夏前に栗東へ入厩し、ゲート試験に合格した後、一旦放牧に出された。

 秋になって帰厩してからはCWと坂路を併用して、山のように追い切り本数を積んでいるが、これがなかなか追わせる馬。10月13日、19日のCWでの併せ馬では最後の直線で遅れると思わせておいて、鞍上が追うと盛り返すように伸びてくる。「馬体は素晴らしいし、動きに関しても追うごとに良くなってきた」と佐々木晶三調教師。11月6日(日)京都芝2000mを和田竜二騎手でデビューする予定となっている。

◆アロマドゥルセ(牝、父ディープインパクト、母ジャッキーテースト、栗東・音無秀孝厩舎)


 全姉サトノフェアリーは芝で3勝を挙げており、ひとつ上のステイゴールド産駒の半姉レジェは東京芝2400mで未勝利勝ち。ダイワメジャー産駒の半姉グレイスフラワーは東京芝2400mの1600万下を勝っており、父問わず長距離で活躍する馬を輩出する母系。

 本馬については「目立って速い時計は出ていないけど、10月13日の坂路では古馬1000万下のタッチシタイを追走して先着したように、動きはまずまず。まずは牝馬限定戦と思うので、この距離から使い出してみます」ということで、11月5日(土)京都芝1400m(牝)でデビュー予定。ここでどのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみ。なお、鞍上は福永祐一騎手が予定されている。

◆ハクサンベル(牡、父ダイワメジャー、母オークヒルズ、栗東・西園正都厩舎)

 おばに芝1200mで4勝を挙げたカハラビスティー、おじに芝で1勝、ダートで3勝を挙げたゲイルバニヤンがいる血統。同厩舎で管理されたハーツクライ産駒の半姉ハクサンエルモはダート1200mで1勝を挙げている。

 本馬は9月29日に宇治田原優駿Sから栗東へ入厩。10月5日にゲート試験に合格しているが、その時のラップが1F目、2F目ともに12秒台。「入厩してすぐに合格したようにセンスもあるし、ダッシュ力もありますね」と西園正都調教師。10月27日のCWでは2歳新馬を相手に外を回って、6F83.5秒、1F12.7秒。大きく先着し、追ってから鋭い動きを見せている。デビュー戦は11月5日(土)京都ダート1400mを酒井学騎手で予定されている。

【美浦】
◆インペリアルフィズ(牡、父ジャングルポケット、母マンハッタンフィズ、美浦・小島太厩舎)

 全姉にアプリコットフィズ(クイーンC、クイーンS)、全兄にダービーフィズ(函館記念)がおり、異父兄のクレスコグランドも重賞(京都新聞杯)の勝ち馬。伯父にはGI3勝(菊花賞、有馬記念、天皇賞・春)のマンハッタンカフェがいる。6月にゲート試験をクリアしており、夏場は山元トレセンで調整。10月7日に再入厩した。先週の26日には坂路で4F54.0-38.9-25.1-12.4の時計を出している。

「毛色や外見的にはダービーフィズに似ている。気性的には繊細だけど、ゆったりとした走りをするし、いいバネがありそう」と小島太調教師。11月6日、東京の芝1800mをM・デムーロ騎手で予定している。

◆セイウンチャーム(牝、父Dominus、母Sea Bloom、美浦・手塚貴久厩舎)

 OBSのトレーニングセールで購買された米国産馬。父はSmart Strikeの直仔(米GII2勝)で現2歳世代が初年度産駒となる。10月27日にはウッドチップコースで追われ、年長馬を相手に力強い動きを見せた。

「デビュー前としては十分に動けている。まずはダートから使うけど、芝でも走れそうな感じ。どちらにしても気性的には短い距離が良さそうだし、初戦から動けると思う」と手塚貴久調教師。11月6日、東京のダート1300mを予定している。

◆ダイワキャグニー(牡、父キングカメハメハ、母トリプレックス、美浦・菊沢隆徳厩舎)

 2015年のセレクトセールに上場され、その取引価格は1億1340万円(税込)。現6歳(1600万下)の異父兄にプリンシパルS2着のミエノワンダーがいる。じっくりと成長を促しながら乗り込まれており、徐々に時計を詰めてきている。

「指示に反してガツンと行ってしまったり、まだ走り方を分かっていないような若さがある。もう少し気持ちの面がドシッとしてきてほしいですね。そういう現状でも心臓の良さや体力面は水準以上だし、だいぶ体つきも良くなってきた。本当に力をつけてくるのは先だと思うし、そのあたりも踏まえながら長い目で見ていきたいですね」と菊沢隆徳調教師。11月6日、東京の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

◆パルフェクォーツ(牡、父ダイワメジャー、母ピューリティー、美浦・古賀慎明厩舎)

 異父姉にオークス2着、フローラS3着のピュアブリーゼがいる。全姉のプリュムはダートで3勝した。10月27日にウッドチップコースで5Fから時計を出し、10月30日には坂路で4F51.6-37.2-24.4-12.4の好タイムをマークしている。

「ピュアブリーゼとはタイプが違い、父譲りの大きな馬格。メジャーの子だし、いずれは気が入ってくると思うけど、現状の動きや雰囲気を見る限り、ゆったりと走れる距離が良さそう」と古賀慎明調教師。11月6日、東京の芝1800mをC・ルメール騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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