祐言実行/福永祐一

【ユーザー質問】祐言実行Q&A『なぜ追うのをやめるジョッキーがいるのか?』

2016年11月02日(水)18時02分

注目数:124人
祐言実行

▲先月の秋華賞優勝の御祝に、netkeiba編集部から花束を


馬券には絡めなくても、オーナーや関係者は最後まで見ている


Q. 直線で追うのをやめているジョッキーをよく見かけます。馬券を買っているファンはもちろん、関係者もおそらく最後まで目一杯追ってほしいと思っているはずですが、なぜあからさまにやめるジョッキーがいるのか。ケガ以外に何か理由があるのですか?

A. そういう意見は、実際、ジョッキーの耳にも届いているし、ほかのジョッキーがどう考えているかはわからないけれど、自分でいえば、最後まで追う動作をやめることはない。

 いっぽうで、すでに8着圏外が濃厚で、明らかに追っても伸びないような状態の馬については、そこからさらに何発も鞭を入れたりなど、激しく鼓舞することもしない。「実際に激しく追ってみなければ、伸びるかどうかわからないのでは?」と思う人もいるかもしれないが、ジョッキーはみな経験上、それ以上伸びないことがわかっているし、それでもなお激しく馬を動かそうとする行為は、むやみに馬を疲弊させるだけで、決して馬のためにならないと自分は考えている。

 ただ、最初に書いたように、それでも追う動作をやめることはないし、8着以内に入れる可能性が残っている場合は、たとえ手応えが悪かったとしても、何とかそこにとどまれるよう努めている。

 ご存じの通り、上位争いをする最中にゴール前で腰を上げたり、明らかに追う動作をやめた場合は制裁の対象となる。ただ、ひとつ言いたいのは、たとえ制裁の対象となってしまったケースでも、ジョッキーが故意に馬券圏外に負けさせるとか、そういった不正な目的ですることは絶対にないということ。勝てそうな場面で手を抜いたところで、自分たちには何ひとつメリットはない。...
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祐言実行とは

2013年、念願のJRA賞最多勝利騎手に輝き、いまや押しも押されもせぬトップジョッキーのひとりとして、日本競馬界を牽引する福永祐一。“福永洋一の息子”として、長年プレッシャーと戦いながら、ときに挫折を味わいつつも、決して自分自身と向き合うことを恐れなかった。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線で語るレース回顧『ユーイチの眼』や最新の『喜怒哀楽』、さらには福永祐一のルーツに迫る『祐一History』など、盛りだくさんの内容でお届けするコラム。彼のバイタリティーのすべてがここに。

コラムニストプロフィール

福永祐一
福永祐一
1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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