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舞台がととのったベストウォーリア/JBCスプリント

  • 2016年11月02日(水) 18時00分


◆スプリント路線の馬たちより絶対能力でまさっている

 枠順を見て苦笑してしまった。スタートダッシュがあまりよくなく包まれるとダメなダノンレジェンドが最内で、逃げたいコーリンベリーが大外。しかも川崎1400mはスタートしてすぐに1コーナー。昨年1、2着の2頭にとっては不運としか言いようがない。

 とはいえ枠順が出る前から、ベストウォーリアとソルテの本命・対抗は決めていた。どちらを本命にするか迷って、ベストウォーリアとした。1400〜1600mはベストの距離。一昨年はクラシックに出走して5着で、昨年はスプリントが大井の1200mで3着。今年、スプリントが1400mなのは願ってもない舞台だ。ダートの一線級が集まり厳しいペースのフェブラリーSで、昨年が勝ち馬からコンマ2秒差の3着、今年も同じコンマ2秒差で4着。あまり層が厚いとはいえないスプリント路線の馬たちより絶対能力でまさっていると見る。川崎のトリッキーなコースで戸崎圭太騎手というのも心強い。

 ソルテのグレード初勝利となったさきたま杯は、他の実績馬より斤量に恵まれていたとはいえ、ベストウォーリア、ドリームバレンチノ、コーリンベリーらを寄せ付けなかった。ベストウォーリアには、定量だったかしわ記念でも先着しており、フジノウェーブ以来の地方馬によるJBC勝利も十分チャンスはある。

 ドリームバレンチノは9歳ながら58kgを背負って東京盃を快勝。一昨年のJBCスプリント以来勝ち星がなかったのは、やはり斤量を背負わされたため。川崎コースは初めてだが、地方のコーナーを4つ回る1400m戦は経験豊富で、展開次第では再びという場面はあるかもしれない。

 前が競り合ってのハイペースになれば、レーザーバレットに出番も。ダノンレジェンドはよほどの好スタートを決めない限り、1番枠は厳しい。コーリンベリーも外枠に入ってソルテと競り合い、ハナを奪えなかったさきたま杯では早々と失速していたように、この条件で外枠では勝ち負けまでは厳しいように思う。

◎ベストウォーリア
◯ソルテ
▲ドリームバレンチノ
△レーザーバレット
△ダノンレジェンド
△コーリンベリー

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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