■アルゼンチン共和国杯(G2・東京芝2500m)フルゲート18頭/登録18頭
【特注データ】〜レースデータより〜 ハンデ戦でもあり、やはり斤量は重要なファクター。まずは、前走での斤量からチェックしていきたい。過去10年、アルゼンチン共和国杯で連対した牡馬はすべて、前走で55.5キロ以上の斤量を背負っていた。コスモロビンやプレストウィックなど、前走斤量が55キロ以下である馬は、この時点でかなり厳しい。
そして、今回のハンデは55.5キロ以上であるのが望ましく、ハンデ57.5キロ以上馬はとくに優秀。ハンデ54キロ以下で好走した馬も何頭かいるが、こちらはすべて「前走条件戦」組である。また、前走から「斤量増」となる馬が強いのも大きな特徴。今年の登録馬では、クリールカイザー、ハギノハイブリッド、モンドインテロ、ワンアンドオンリーの4頭が、前走から斤量増となる。
斤量というファクターからの注目馬は、クリールカイザー、シュヴァルグラン、ハギノハイブリッド、フェイムゲーム、フェスティヴイェル、モンドインテロ、ワンアンドオンリーの7頭。最も優秀なのは、前走57キロ→今回58キロとすべての条件をクリアする唯一の存在である、ダービー馬ワンアンドオンリーだ。
【コース総論】東京芝2500m Bコース使用
※今回は「東京芝2400〜2500m」を集計対象としています
・コースの要所!
★人気馬の信頼度は「並」程度。中穴狙いのスタンスに妙味アリ。
★外枠は信頼度や枠番値が低く割引が必要も、現在は外差し馬場。
★中団待機組が圧倒的に好成績。末脚のキレ味が重要となりそう。
現在は目黒記念とアルゼンチン共和国杯の「専用コース」である、東京芝2500m。コースデータ≒レースデータとなってしまうので、今回は芝2400mも含めて分析を行っている。スタート位置が4コーナー側に移動して、坂下からのスタートとなるのが、芝2400mとの相違点。最初のコーナーまでの距離も長くなるため、序盤のポジション争いは、そこまで激化しない傾向にある。
人気サイドの信頼度は「それなり」といった印象で、可もなく不可もなし。4〜6番人気や7〜9番人気など、中穴から入る馬券のほうが面白そうだ。馬番別成績では「内枠有利&外枠不利」の傾向が見受けられるが、現在の東京芝は内側が荒れて、外から差せる馬に有利なコンディション。動きを制約されにくい「中枠」が有利となる可能性もありそうだ。
脚質はハッキリと差し優勢。勝率、連対率、複勝率のいずれも図抜けた高さで、さらに回収率まで高いのだから、疑う余地はない。先行勢もソコソコ残せているが、現在の馬場コンディションを考えると、前で粘るにはかなりの地力が要求されそう。最速上がり馬の強さも目立っており、「差し→差し」や「差し→追い込み」での決着も、十分に考えられる。
【レース総論】アルゼンチン共和国杯(G2) 過去10年
・レースの要所!
★2〜4番人気が[5-8-3-14]と猛烈に強い一戦。大穴狙いは期待薄。
★レースデータでも内枠が好調。先行勢もコースデータより強い。
★4歳以下馬が[7-4-6-30]と絶好調。対照的に7歳以上馬は全滅だ。
レースの平均配当は、単勝761円、馬連3438円、3連複2万140円。全体的に低めの水準で、とくに馬連平均の低さが目立つ。それもそのはずで、4番人気以内[8-9-4-19]と、連対馬のほとんどが人気サイド。1番人気の信頼度はそう高くはないのだが、2〜4番人気がそれを補ってあまりある強さを見せている。
馬番別成績は、コースデータ同様に内枠有利。単純に内外で比較しても、内のほうがベターであるのは明白だ。馬番1〜6番がいかに有利かを裏付けるのが、プラス1.2と猛烈に高い枠番値。現在の馬場コンディションは外有利だが、基本的に内枠有利かつ外枠不利のレース&コースであるのは、やはり意識しておきたい。
脚質別では先行勢の奮闘が目立つが、コレも当日の馬場バイアス次第。それだけにここは、馬場に左右されない年齢などのデータを重視したい。目立っているのが4歳以下馬の強さで、馬券に絡んだ馬の過半数をここが占めている。7歳以上馬が全滅していることから考えても、若くて勢いのある馬を重視したほうがいいはずだ。
前走距離別では、芝1800m以下戦に出走していた馬、ならびに芝2500m以上戦に出走していた馬が絶不調。芝2000〜2400m戦からのローテであるのは、ここで好走するための必要条件である。あとは、前走人気が結果に直結しているのも重要なポイントで、前走6番人気以下は「前走1着馬」をのぞき、かなり苦戦。前走6番人気以下かつ10着以下から巻き返した馬は、過去10年で1頭たりとも存在しない。
【馬場&血統総論】・現在の馬場
Bコース継続。ラチ沿いは荒れており、差し優勢の傾向が強まりそう。
・天候予測
冷え込みは厳しいが好天が週末まで続きそう。時計の速い良馬場前提。
・注目血統
ディープインパクト産駒◎、ゼンノロブロイ産駒○
例年の同時期と比較すると、かなり荒れてきている印象の東京芝コース。先週からBコースに替わるも、ラチ沿いの馬場はかなりボコボコで、最後の直線では、外から差す馬のほうが明らかに伸びていた。降雨はないと思われるが、基本的には内有利のコースだけに、有利・不利に関しては判断が非常に難しいところだ。
血統面では、ディープインパクト産駒とゼンノロブロイ産駒がプラス評価の対象。登録頭数が多いのはハーツクライ産駒だが、信頼度はソコソコで回収率は低めと、そう高くは評価できない。ステイゴールド産駒やシンボリクリスエス産駒あたりも同様で、父の血統から推せる馬が今年は少ないイメージである。
★出走登録馬・総論×各論 秋のG1シリーズにおける「谷間」である今週末。昨年のゴールドアクターのように、ここをステップに有馬記念へと向かいそうな馬も、何頭か見受けられる。netkeiba.comでの現在の人気は、シュヴァルグランが2.5倍の1番人気。それに続くのがヴォルシェーブ、アルバートなどで、どの馬も一長一短という印象。難しいレースになりそうだ。
当データ分析の評価も、上位はかなり拮抗。筆頭評価は、ハンデ56.5キロを背負う
ハギノハイブリッドだ。前走からの斤量増や関西馬であること、年齢、臨戦過程など、プラス評価の多さはこの馬がトップ。この距離も大きなマイナスにはならないだろうし、「格」よりも「勢い」が問われる傾向が強い重賞であるのも、この馬にはプラスに働く。
二番手評価に
シュヴァルグラン。ハンデ58キロを背負う実績馬で、確実に上位人気を争う存在であるのも、上位人気馬が強いこのレースでは心強い。宝塚記念から中18週というローテや斤量増ではない点がマイナスも、重賞での好走実績や伸び盛りの4歳馬であることなど、プラス評価もかなりの多さ。順当に上位を争える存在といえる。
三番手評価に
モンドインテロ。前走が札幌芝2600m戦であるのが割引材料も、斤量増や年齢、血統といったプロフィル面など、こちらもプラス評価となった項目は非常に多い。それに次ぐ四番手評価が、ダービー馬
ワンアンドオンリー。近走は冴えない結果が続いているが、マイナス材料の少なさはトップクラスで、ここは大きな巻き返しがあって驚けない一戦である。
以下は、クリールカイザー、ヴォルシェーブ、フェイムゲーム、アルバートという評価の序列。上位拮抗の混戦であるのは間違いなく、現在の馬場コンディションがどう影響するかも含めて、非常に難しいレースとなりそうだ。
■総論×各論・先週の馬券回顧
東京11レース 天皇賞・秋(G1)
1着 08モーリス
2着 12リアルスティール
3着 14ステファノス
アンビシャスは4着でした(#^ω^)ビキビキ先週の「特注データ」で人気別成績を挙げたんだけど、今年も1-7-6人気での決着と、そこはバッチリ当たってたんですよねー。逆に読み違えたのが馬場で、Bコース替わりでも内はボコボコ。完全な外差し馬場になっていたのが痛恨であります・゜・(ノД`)・゜・
※コースデータと血統データは2012年以降、レースデータは2006年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!