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ハンデ重賞だが比較的堅めのアルゼンチン共和国杯

  • 2016年11月04日(金) 18時02分


◆4歳馬という魅力は大きいシュヴァルグラン

 アルゼンチン共和国杯はハンデ重賞だが、比較的堅めの重賞。一本かぶりの馬が出ない一方で人気割れする傾向があり、単勝オッズの派手な馬で馬券を取るのは困難なレースだ。若い馬ほど強いのも明らかな傾向で、今年でいえば4歳馬は有望。前走条件戦組も通用しやすいが、最近はある程度人気になってしまうことが多い。

 今年の1番人気はシュヴァルグランだろう。距離をこなせる保証のある4歳馬という点は魅力。不安があるとすれば初の関東遠征と東京コースである。普通のレースならば不安材料のほうを重視して消す手もあるのだが、4歳馬という魅力は大きい。なんらかのシルシは必要だと思う。

 同馬主のヴォルシェーブは格が無いかわりに東京適性は証明されている馬。血統的な裏付けもある馬だし、以前より良い位置で競馬ができるようになっている点も魅力。使う側からしたら保険のような存在だろうが、こちらのほうが機能する可能性はある。

 アルバートは久々の一戦。この馬とフェイムゲームはかなり早い段階でメルボルンカップを断念しており、ここはタイミング的にぎりぎりのレースだったとも考えられる。ポン駆けもきく馬なので軽視はできないが、ここよりは次の中山開催で買いたい馬だ。

 モンドインテロは目黒記念5着。当時は先に仕掛けたのが結果論としては失敗で、後から差してきた組にまとめてやられることになった。オープン特別は2勝しているし、今回斤量は少しもらったがそれでも許容範囲。展開次第では上位争いができるだろう。
 
 ワンアンドオンリーはトンネルの出口が見えないが、着差的にはまずまずのところまで来ているレースもあり、東京コースではどこかで穴になる可能性がある。馬がどうこういうよりも、オッズのほうがこなれてきたので、ヒモくらいには入れてもよい段階に来ていると思う。

 クリールカイザーは6戦連続で馬券に絡んでいないが、着差的には悪くないところに来ている。ワンアンドオンリーやこの馬のように、前走から斤量増となる馬はこのレースで好成績。自分で競馬を作れるタイプの馬でもあるので、田辺騎手がどんな戦略をとるのか楽しみだ。

 レコンダイトはなんとなく地味な印象があるが、目黒記念4着で今回ハンデ据え置き。展開任せの面はあるが、ヒモには一考する必要のある馬だろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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