●アルバシュルク(牝 栗東・安田隆行 父ダイワメジャー、母ライラッククイーン)
　ダート中長距離で活躍するヘルツフロイント(父ハーツクライ/準OP)の4分の3弟。母ライラッククイーンはビウィッチS(米G3・芝2400m)を勝ったほか、独オークス(G1・芝2200m)で2着と健闘した。2代母の父Fabulous Dancerと父ダイワメジャーは相性がよく、エピセアローム(12年セントウルS-GII、11年小倉2歳S-GIII)、ブレイズアトレイル(14年京成杯オータムH-GIII・2着)、クロスカップリング(12年毎日杯-GIII・5着)、タガノヴィアーレ(15年ファンタジーS-GIII・5着)などコンスタントに活躍馬が出ている。連対率22.1%、1走あたりの賞金額308万円は、ダイワメジャー産駒全体の17.9%、162万円を大きく上回る。芝向きのマイラー〜中距離タイプだろう。

●ジェルマ(牡 栗東・吉田直弘 父マンハッタンカフェ、母ニアメ)
　ミラクルユニバンス(父ヴィクトワールピサ/現500万下)の半弟。母の半兄DomedriverはブリーダーズCマイル(米G1)など3つの重賞を制した好マイラー。3代母Bella Senoraはトライマイベスト(全欧2歳チャンピオン)、El Gran Senor(84年愛ダービー-GI、84年英2000ギニー-GI)の全妹にあたる超良血。母の父Pivotalはスプリンター〜マイラータイプの種牡馬で、とくにブルードメアサイアーとして評価が高い。母方にBlushing Groomを持つマンハッタンカフェ産駒は、ヒルノダムール、ルージュバック、メイショウクオリア、ベストメンバー、オリエンタルロック、サンディエゴシチーといった重賞勝ち馬が誕生している。母にNorthern Dancerの強いクロスを持つ配合は父の成功パターンなので、Northern Dancer 4×3の母ニアメは父向きの配合といえる。芝向きの中距離タイプ。

●シュクルダール(牝 栗東・宮徹 父シンボリクリスエス、母マルカキャンディ)
　ナイトフッド(13年武蔵野S-GIII・5着)の全妹で、ベルシャザール(父キングカメハメハ/13年ジャパンCダート-GI、13年武蔵野S-GIII)、ライムキャンディ(父タニノギムレット/08年クイーンC-GIII・2着)の半妹にあたる。母マルカキャンディは府中牝馬S(GIII)の勝ち馬で、芝1600〜2000ｍあたりを得意としたが、繁殖牝馬としてはパワフルな性質を伝えている。全兄ナイトフッドはデビュー時から1000万クラスに上がるまで芝で走っており、芝適性がなかったわけではない。本馬は牡馬よりも柔らかさが伝わりやすい傾向がある牝馬なので芝向きに出ても不思議はない。芝向きのマイラーだろう。

●フラガリア(牝 美浦・小島太 父タニノギムレット、母ストロベリーフェア)
　フローラS(GII)を勝ったミッドサマーフェアの全妹。母ストロベリーフェアはイギリスで5戦して2着が最高着順だったが、2代母ストームソングは96年のブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5f)の勝ち馬。母の父KingmamboにはGraustarkが含まれているので、父タニノギムレットが抱えるGraustark 3×4を継続する(4・5×6)。この重厚さと、母のMr.Prospector 2×4がうまくバランスを取っているのだろう。底力あふれる血統構成で、スピードがうまく伝わっていれば姉同様の活躍が見込める。芝向きの中距離タイプ。

●モリトシラギク(牝 美浦・水野貴広 父クロフネ、母アズマサンダース)
　母アズマサンダースは京都牝馬S(GIII)を勝ち、桜花賞(GI)で2着となった活躍馬。2代母オースミシャインは中山牝馬S(GIII)の2着馬で、マジックキス(96年北九州記念-GIII)の半姉にあたる。牝系のポテンシャルは高い。「クロフネ×サンデーサイレンス」の組み合わせは、ホエールキャプチャ、フサイチリシャール、ブラボーデイジー、セイコーライコウ、インパルスヒーロー、マイネルクロップといった重賞勝ち馬を誕生させている。父クロフネはHyperion色の濃い血と相性がいいので、それに該当するスピードシンボリ、チャイナロックが母方にあるのは好感が持てる。芝向きのマイラー。