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素晴らしい状態に仕上がったいまなら/エリザベス女王杯

  • 2016年11月12日(土) 18時00分


まずはリピーターに注目

 3歳以上のG1になってこれまで20年。2連覇した「メジロドーベル、アドマイヤグルーヴ、英のスノーフェアリー」を中心に、複数回馬券に関係したいわゆるリピーターが、アドマイヤグルーヴと同じく3年連続して絡んだスイープトウショウ、今年はアメリカに遠征したヌーヴォレコルトなど、なんと計「11頭」も存在することに注目したい。

 ほとんどの中距離タイプの古馬牝馬にとって、秋の最大の目標であると同時に、牝馬の頂点を争うようなトップは限られること。また、そういうトップは非常にタフであることを示している。

 まずはリピーターに注目。昨年の勝ち馬マリアライト、3着タッチングスピーチは、無条件に3連複、3連単に入れた方がいいかもしれない。さすがに過去、「1着、12着、17着」のメイショウマンボは苦しいが…。

「前を見ていなかった」事件の2009年以外は、最近10年間、伏兵の台頭はめったになく、その09年をのぞくと、多頭数のG1ではあるが、馬券に関係した「27頭」はすべて7番人気以内。あまりムチャ荒れはないのもポイントだろう。

 リピーターに注目を拡大適用して、昨年は大接戦だったので、0秒2差の7着だったシュンドルボン、0秒3差のクイーンズリングも過去の歴史が伝える有力馬に加えたい。

 シュンドルボンに期待する。昨年は稍重でタフな馬場を得意とするマリアライト(宝塚記念も稍重)の勝ち時計が2分14秒9という総合力勝負。アッゼニ騎手が中団から早めに動いて直線先頭に立ちかけたが、結果的に少し厳しすぎた。

 条件戦を勝ってオープンに格上がりの初戦。初重賞挑戦が、いきなりG1。関西圏への初遠征でもあった。

 今年は、春に早めに動いたルージュバックを差し切るほどパワーアップしている。高速すぎるマイル戦や1800m戦は合わないから、ムラな成績だが、適鞍がないだけのこと。ムラ馬ではない。また、距離不安をささやかれたりするが、ハーツクライ産駒であり、母の父エルコンドルパサーはマリアライトと同じ。体型も寸詰まりではない。素晴らしい状態に仕上がったいまなら、むしろ2200mは適距離の可能性の方が高い。まくって出る公算大のマリアライト、クイーンズリングあたりが動くのを見てスパートしていいだろう。

 前売りオッズを見ると、ぎりぎりセーフの7番人気。単複主力で有力馬に流したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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