スマートフォン版へ

エリザベス女王杯は距離適性で絞り込むべし

  • 2016年11月12日(土) 20時00分


 明日11月13日のWIN5は総出走頭数が76頭、総組み合わせ数が78万6240通り(土曜16時現在)。このまま出走取消等がなければ、総出走頭数、総組み合わせ数とも今年の秋季競馬に入ってからは最多です。5レース中3レースが出走可能頭数の上限(=フルゲート頭数)に達しておらず、極端に多いとまでは言えないものの、高額配当が飛び出す可能性はそれなりに高いと見るべきでしょう。

 また、明日11月13日は5レース中3レースがハンデキャップ競走である点もひとつのポイント。少なくともオッズ(≒支持率)には影響してくるでしょうし、いくつかのレースで負担重量の差が明暗を分けることになるかもしれません。ちなみに、過去302回のWIN5を改めて集計してみると、単勝1番人気馬が制したレースの割合は、ハンデキャップ競走が約26%、その他のレースが約31%。なお、ハンデキャップ競走のうち、重賞は約15%、その他のレースは約30%となっていました。イメージほど荒れやすいわけではありませんが、ハンデキャップ競走の重賞で単勝1番人気馬が苦戦している点は頭に入れておくべきかと思います。

◆近年の福島記念は外寄りの枠に入った馬が不振

 1レース目は3歳以上1600万下の奥多摩S(東京10R)。実績上位のグランシルクらが上位人気グループを形成しそうです。

 2レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の修学院S(京都10R)。比較の難しいメンバー構成で、支持は割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走の福島記念(福島11R)。土曜16時の時点ではゼーヴィントの人気が抜けており、マイネルハニーが続いていました。

 4レース目は3歳以上オープン、ハンデキャップ競走のオーロC(東京11R)。3歳のアットザシーサイド、トウショウドラフタあたりが支持を集めるでしょう。

 5レース目は3歳以上GIのエリザベス女王杯(京都11R)。こちらは土曜16時の時点だとマリアライト、ミッキークイーンが人気の中心で、クイーンズリングらが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2016年11月13日版]

1位 東京10R 4.グランシルク
2位 京都11R 2.マリアライト
3位 京都10R 13.ストロングタイタン
4位 福島11R 8.シャイニープリンス
5位 東京11R 9.アルバタックス
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 東京11R 17.トウショウドラフタ
7位 東京11R 7.ナックビーナス
8位 福島11R 1.ダイワドレッサー
9位 福島11R 9.ファントムライト
10位 京都10R 8.ヴォージュ
【以上すべての馬を買うと18点買い】

11位 京都11R 8.タッチングスピーチ
12位 京都11R 15.パールコード
13位 東京10R 11.シャドウアプローチ
【以上すべての馬を買うと108点買い】

14位 東京11R 11.オデュッセウス
15位 福島11R 13.ゼーヴィント
16位 京都10R 12.バイガエシ
17位 京都11R 1.ミッキークイーン
18位 東京10R 5.サザナミ
19位 東京11R 14.アットザシーサイド
20位 東京11R 16.ヴェルステルキング
21位 福島11R 12.ダイワリベラル
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 京都10R 4.ブレイクザポケット
23位 京都10R 10.シャドウウィザード
24位 京都11R 3.クイーンズリング
25位 東京10R 14.ストーミーシー
26位 東京10R 13.ドーヴァー
【以上すべての馬を買うと3750点買い】

 5レース目のエリザベス女王杯(京都11R)は距離適性を重視したい一戦。「“同年、かつJRA、かつ2000m以上のレース”において連対経験のない日本調教馬」は2009年以降[0-0-1-56]、「馬齢が4歳以上、かつ“同年、かつJRA、かつ1600m以下のレース”において5着以内となった経験のある日本調教馬」は2009年以降[0-0-1-25]と、それぞれ連対例すらありません。また「前走が“GIならびにGII”以外のレースだった馬」も2009年以降[0-1-1-44]なので評価を下げるべきでしょう。これらの条件をクリアしているのはタッチングスピーチ、パールコード、マリアライトあたり。最有力候補はマリアライトだと思いますが、予算次第では残る2頭も押さえておきたいところです。

 3レース目の福島記念(福島11R)は枠順がポイント。「馬番が10〜16番だった馬」は2012年以降[0-0-2-26]と苦戦していました。また「“同年、かつ中央場所、かつ4コーナーを4番手以下で通過したレースにおいて4着以内となった経験のない馬」も2012年以降[0-0-1-36]。ローカル場のレースを主戦場としてきた馬や、先行力の高さを活かしたいタイプは過信禁物だと思います。両方の条件をクリアしたシャイニープリンス、ダイワドレッサー、ファントムライトあたりが有力と見ていいでしょう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング