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カレンチャンの全妹・カレンカカが川田騎手でデビュー!

  • 2016年11月14日(月) 18時00分


【栗東】
◆カレンカカ(牡、父クロフネ、母スプリングチケット、栗東・安田隆行厩舎)


 全姉は2011年スプリンターズS、2012年高松宮記念を制したカレンチャン。カレンシェリーメイ、ブランカといった父がディープインパクトの半姉も管理した安田隆行調教師は「サンデー系の血が入ると気性が激しくなって、体の小さな馬になりますね。今度は全弟なので、馬体は入厩してきた時に500キロを超えていて大きい」とのこと。市場取引馬で、2014年セレクトセール当歳、7000万円にて落札されている。

 11月3日の坂路では4F52.5秒と全体は速い時計をマークしたものの、ラスト1Fは13.5秒。「ストライドの大きな馬で、坂路ではそれほど動けないですね」と追い切り内容を評価していた同師。そんなこともあり、11月10日はCWでレースで騎乗予定の川田将雅騎手が跨っての追い切り。サトノバリアントを追走したが、内からきっちり先着。時計は6F82.3秒、1F12.3秒と優秀な数字。デビュー戦は11月19日(土)京都芝1800mを予定しているが、この距離が合いそうなフットワークであることは、10日の追い切りで確認できた。

◆ポポカテペトル(牡、父ディープインパクト、母ミスパスカリ、栗東・友道康夫厩舎)


 全兄に同厩舎で管理され、ダートで2勝を挙げたハワイアンソルトと今年のスプリングSを勝ったマウントロブソン(美浦・堀宣行厩舎)の2頭がいるが「タイプはマウントロブソンに似ている」と友道康夫調教師。

 10月7日にゲート試験に合格した後、CWで追い切られていたが、その動きはまだまだ鈍さを感じるものだった。しかし、11月3日の追い切りあたりから少し動くようになり、10日の3頭併せでは真ん中からしっかりと伸びて6F85.4秒、1F12.4秒。このひと追いで完全に動けるようになったのか、13日の坂路ではラスト1F12.5秒と1週前の坂路追い切りに比べると終いがしっかりしてきた。11月20日(日)京都芝2000mをR.ムーア騎手でデビューする予定となっている。

◆ディライトラッシュ(牡、父パーソナルラッシュ、母チャランダ、栗東・西園正都厩舎)

 パーソナルラッシュ産駒は中央ダートで4勝を挙げたスマートアレンジなど、ダートで活躍する馬が多いが、本馬も11月19日(土)京都ダート1200mでのデビューを予定。2016年北海道トレーニングセールにて、710万円で落札されたこともあり「さすがトレーニングセール出身という動きを見せてくれている」と西園正都調教師も手応えを感じている。

 11月9日のCWではレースでも騎乗予定の藤岡康太騎手が跨ってフィールドステイに先行する併せ馬。最後まで追い抜かれることなくゴールして、時計は6F82.3秒と優秀。スタートさえ決めることができれば、そのまま押し切れるだけのスピードは追い切りから示しているといった感じがする。 

◆シシャモムスメ(牝、父バトルプラン、母シシャモチャン、栗東・松永昌博厩舎)


 バトルプラン産駒は今年のサウジアラビアロイヤルカップでブレスジャーニーが重賞勝ち。母は現役時代に同厩舎で管理されており、厩舎ゆかりの血統。ちなみに母は現役時代に芝1200mで3勝を挙げている。

 本馬について「芝向きのスピードがありますね。母によく似ています。11/9の坂路では4F54秒を切ってきたので、動きとしては上々。もう少し終いの時計も詰めてくれば」と松永昌博調教師。今週の追い切りで動ければ、11月20日(日)京都芝1200mを森一馬騎手でデビューする予定となっている。

【美浦】
◆クープデュモンド(牡、父ステイゴールド、母クリームオンリー、美浦・戸田博文厩舎)

 異父兄に現3勝、東スポ杯2歳S3着のソールインパクト(父ディープインパクト)がいる。ソエが出たために牧場で仕上げ直す形になったが、再入厩後は順調。11月10日にはウッドチップコースで追われ、併せたヘヴントゥナイトに先着した。

「夏前は立ち上がったりして気の悪さを見せていたけど、速いところにいけば集中して走れています。いいバネがありそうですね」と吉田豊騎手。11月19日、東京の芝1800mを予定している。

◆ジュリエットベール(牝、父ヴィクトワールピサ、母マリアロワイヤル、美浦・尾関知人厩舎)

 Montjeu産駒の母は仏GIIの勝っており、ロイヤルオーク賞4着、バーデン大賞典4着などGIでも入着している。11月10日にはスプリンターズSの勝ち馬レッドファルクスを追走する形で追われ、しっかりと食らいついた。

「ちょっとテンションの高さがあるけど、仕上がり自体は早そう。稽古の動きもいいし、能力は高そうです」と尾関知人調教師。11月20日、東京の芝1600m(牝馬)を勝浦正樹騎手で予定している。

◆ビジューブランシュ(牝、父Hansen、母Bijoux Miss、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)

 父はTapitの直仔。現役時代は米GI・BCジュヴェナイルを勝っており、2011年のエクリプス賞2歳牡馬チャンピオンに選出された。JRAに登録されている産駒は2頭がデビューしており、ブランエクラが初戦で勝ち上がっている。本馬はセントウルS、北九州記念を制したリトルゲルダの異父妹。

「稽古ではデビュー勝ちした相手(ディアパヴォーネ)より、手応え良く動けているからね。いいところがありそう」と二ノ宮敬宇調教師。11月19日、東京のダート1400mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ルレシャンテ(牝、父ヴィクトワールピサ、母トレアンサンブル、美浦・手塚貴久厩舎)

 ダイナアクトレス(1987、88年のJRA賞最優秀古馬牝馬)の孫にあたる。伯父にステージチャンプ(重賞2勝)、伯母にプライムステージ(重賞2勝)、いとこにスクリーンヒーロー(ジャパンC、アルゼンチン共和国杯)がいる。坂路とウッドチップコースで追い切りの本数を重ね、11月10日には古馬のオホーツク(現1000万下)を追走して併入と上々の動きを見せた。

「気のいいタイプで一生懸命に走る。乗り手が仕掛ければスッと反応するし、思っていた以上に動く。長めの距離が良さそうだし、あとは芝の実戦に行って切れる脚を使えるかどうかでしょう」と手塚貴久調教師。11月19日、東京の芝1800mを石川裕紀人騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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